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2023.02.17
バイオテクノロジー科
高校へ出張授業!台所にあるものでDNAを抽出しよう (東京テクニカルカレッジ バイオテクノロジー科)〔115〕
訪問したのは、東京都立 農芸高等学校。創立120年を迎える歴史ある高校です。校舎に入ると、まず驚いたのが廊下の広さ!6人並んで歩けるほど広いのです。続いて驚いたのが、各階に加工や調理、分析など分野ごとにたくさんの実習室があることです。実学教育の環境が整った学校であることが一目でわかりました。この学校で学べる生徒さんが羨ましい...
化学実験室に向かう途中、多くの生徒さんとすれ違いました。嬉しいことに、生徒さんの方から、元気にあいさつをしてくれました。初対面の生徒さんたちとの授業にドキドキしていましたが、明るいあいさつをいただいたおかげで、温かい気持ちになり緊張も和らぎました。よーし!今日はみんなで実験を楽しむぞ(*^^*)
広くて清潔な化学実験室。今回は、農芸高校の1年生の生物の授業2コマを頂き、DNAの実験授業をおこないました。授業時間は90分間です。簡単な自己紹介をしてから、20分ほどDNAの基本構造や遺伝子組換え技術についてお話した後、いよいよDNA抽出実験スタートです。生徒さんの人数も多いことから、農芸高校の先生方にもサポート頂きました。また、本校の広報Nさんにも助っ人をお願いしました。
実験は2~3名の班ごとおこないました。DNAを取り出す溶液を作る人、ブロッコリーやレバーをすりつぶす人、みんなで役割分担をして協力しながらすすめました。実習に慣れている生徒さんたちはさすがですね。段取りよくスムーズに実験がすすみます。作業が速いだけでなく、時折、笑い声が聞こえてきたので、みなさん実験を楽しんでいるようです。仲間と協力して何かを成し遂げることは、本当に楽しいですよね。
ブロッコリーやレバーをすりつぶしたら、そこにDNAを抽出する溶液を加えてまぜます。3分間放置したら、茶こしでこして、食品の残渣(ざんさ)を取り除きました。濾した溶液(粗DNA溶液)はファルコンチューブに移します。まだ、この段階ではDNAは見えません。これにエタノールを加えていきます。この時の、エタノールの入れ方が難しい。粗DNA溶液とエタノールが混ざり合わないように、エタノールをピペットを使ってファルコンチューブの壁に沿わせながらそ~っと入れていきます。
「エタノールを入れ終わりましたか?では、茶こしで濾(こ)した溶液とエタノールの境界をよく観察してください。もやもやとした糸状の白い物質がエタノール側にあらわれてきます。これがDNAです!」
どの班も、しっかりDNAを観察することができました。実験は大成功!でも、これで終わりではありません。実験が終わったら、まとめの小テストで今回の実験のおさらいをしました。
DNAを抽出するために加えた中性洗剤の働きは何か?DNAを析出(濃縮)するために加えた試薬は何か?器具の名称や実験で使用した試薬の働きなどを確認する問題を全部で10問解いてもらいました。実験技術者になるには、技術だけでなく、知識を身につけることも大切です。
今回の実験は、台所にある材料を使い、とても簡易的な方法でDNAを抽出しました。もし、もっと本格的なDNA実験にチャレンジしてみたいと思いましたら、ぜひTTCバイオテクノロジー科のオープンキャンパスにいらしてください。お待ちしています!
今回の出張授業は、農芸高校の河野先生(生物担当)からご提案頂き実現した企画です。高校生にバイオ分野の実験の進め方や楽しさをお伝えする機会を頂き本当に感謝しております。河野先生をはじめ、農芸高校の先生方ありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。
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文責: 宮ノ下いずる
2023.02.13
バイオテクノロジー科
2022年11月18日 TTCバイオカフェを開催いたしました。(当日のレポート掲載) バイオテクノロジー科
今回は「血液からわかる 今のあなた 明日のあなた?!」がテーマで、スピーカーはフォーネスライフ(株)営業本部 シニアマネージャー 藤沼俊則さん、ファシリテーターはくらしとバイオプラザ21の佐々義子先生でした。
詳しい案内は、ここをクリック。
PDFはこちら
★第37回TTCバイオカフェ221118★
Zoomを通じて多くの方々のご参加がありました。
当日のレポートが、主催の特定非営利活動法人くらしとバイオプラザ21のウェブサイトに掲載されました。
ぜひご覧ください。ここをクリック。
これまでの「TTCバイオカフェ」は、ここをクリックしてください。
次回のTTCバイオカフェは2023年2月17日です。
詳細はこちら
2023.02.03
バイオテクノロジー科
2022年度 中級バイオ技術者認定試験 合格率90.5% 成績優秀者も選出!(東京テクニカルカレッジ バイオテクノロジー科)〔114〕
バイオ技術者認定試験(以下 バイオ試験)とは、バイオテクノロジーの基盤となる化学や生物学の知識を持ち、実験を適切・安全に行う能力を認定する試験です。毎年、東京テクニカルカレッジ(TTC)のバイオテクノロジー科(以下 バイオ科)ではバイオ技術を2年間学んだ2年生全員がこの資格試験の中級にチャレンジしています。
※1 バイオ技術者認定試験は日本バイオ技術教育学会が実施している認定試験です。
中級バイオ試験は「バイオテクノロジー総論」「生化学」「微生物学」「分子生物学」「遺伝子工学」の5科目からなります。午前の90分で「バイオテクノロジー総論」「生化学」を、午後の90分で「微生物学」「分子生物学」「遺伝子工学」を受験します。
1月中旬に認定試験の合否が日本バイオ技術教育学会のホームページに掲載されました。
第31回 中級バイオ試験は、受験者数が1448人のうち合格者は1104名でした。
TTCバイオテクノロジー科の合格率は90.5%。全国平均が76.2%ですので大健闘です。
しかも、今年度はこの認定試験における成績優秀者がバイオ科の学生から選ばれました。優秀賞は、全科目ほぼ満点に近い点数をとらないと選ばれませんから、とてもすばらしい成果です。
「体調不良であまり勉強できなかったため、バイオ科の直前対策講座※2で行った過去問題に絞り込み、これを3~4回繰り返しました。よい結果を頂けたのは学校の対策授業のおかげです。また、「遺伝子工学」は実習でやった内容が多く出題されるので試験勉強の必要があまりありませんでした。これもTTCバイオ科で学んだ強みだと感じてます。」と受賞者の日吉さん。
バイオ技術者としての技術と知識がどちらも身についているのですから鬼に金棒!日吉さん、本当におめでとうございます。
また、今回の中級バイオ試験では、バイオ科の1年生も数名受験しました。高校時代に初級バイオ技術者認定試験に合格していたので、このタイミングで中級バイオ試験にチャレンジしたのです。その結果、みごと合格。「2年生では上級バイオ技術者認定試験を取得したい!」と意欲満々です。期待していますよ。
上級バイオ試験と言えば、本校の卒業生が2008年バイオ研究科に在学中に上級バイオ技術者認定試験を受験し全国1位の成績で合格しています。
詳細はこちらのブログ
バイオ技術者認定試験は、バイオ技術者として必要な知識がしっかり身についていることを証明するとても意義ある資格試験です。来年度も合格率90%以上を目指して、日々の授業で技術と知識を磨いていきましょう。
※2 バイオテクノロジー科の直前対策講座
TTCバイオ科では、中級バイオ技術者認定試験の3日前に、資格試験勉強の総仕上げとして5科目の過去問題等を解きまくる直前対策講座を設けています。1科目あたりの問題数はなんと90問!過去15年の試験で出題頻度の高い分野の過去問題や、講師がオリジナルで作成した問題を合わせた90問を30問ずつ冊子にまとめています。これをひたすら解いていきます。
直前対策は9時20分にスタートします。当日の試験に合わせ、まず「バイオテクノロジー総論」の1冊目の30問を解き始めます。終わった人から自己採点。間違った箇所を解き直し、わからないところは講師に質問するか、自分で調べます。全問解いて理解が深まったら、2冊目の30問に取りかかります。そして、再び自己採点。この正答率が、7割以上(21点以上)だったらその科目は合格です。次の「生化学」の冊子にすすみます。
しかし、7割に満たなかった学生は、再度解き直し、講師の講習を受けて「バイオテクノロジー総論」3冊目の30問にチャレンジします。この流れで5科目分の問題を解いていくので、早い人でも全部終わるのに4時間はかかる過酷な特訓講座です。
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『実験技術と知識の両方身につけたら無敵! 中級バイオ技術者認定試験の活用法』
東京テクニカルカレッジ バイオテクノロジー科講師紹介
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文責:宮ノ下いずる