東京テクニカルカレッジには様々な国籍の留学生が日本人と一緒にゲームプログラミングや建築、インテリア、データサイエンスなどを日本語で学んでいます。バイオテクノジー科も2023年に香港出身の留学生が入学してきました。今回は、バイオ科で実験技術を学んでいる留学生チンさんをご紹介します。

（留学生インタビュー英語版はこちら）

◆プロフィール◆

リュックで揺れる日本のアニメのキーホルダー。「またキャラクター増えたんじゃない？」と話しかけると、照れ笑いするチンさん。チンさんは香港からの留学生です。日本語学校を経て、専門学校 東京テクニカルカレッジ（TTC）のＨＰやブログを見てバイオテクノロジー科を知り、入学しました。

チンさんは、幼少時代から日本のアニメやゲームが大好き。アニメを教材にしながら短期間で日本語を学び、みごと日本語検定1級（Ｎ１）を取得しました。現在は、日本語での授業も、試験も、レポートも、発表もほとんど苦労しないレベルです。

チンさんは、学ぶ意欲が高く成績が優秀なだけでなく、無遅刻無欠席。実験だけでなく放課後の掃除も手を抜かず丁寧に取り組んでいて、私たち教員はいつも感心しています。思いやりがあり、困っている人をサポートしてくれる彼の周りには、いつもクラスメイトの笑い声があります。

ーーー日本に留学しようと決めたきっかけは何でしたか？　

香港の短期大学を卒業してからずっと働いてきました。29歳の誕生日に「やっぱり、気持ちに余裕があるうちに(30歳になる前に)一度でも海外留学したいなあ」と考えました。日本のアニメとゲーム文化(特にプリキュアと格闘ゲーム)が大好きなので、留学するなら、留学生活と趣味を満喫できる日本にしようと、日本に決めました。

ーーーTTCバイオテクノロジー科で学ぼうと思った理由を教えてください。

中学時代からずっと生物が大好きでした。でも、大学入学試験の成績が悪く、受験した生物系の学科はすべて落ちました。「生物分野を勉強したい」というあの頃の夢を叶えたくてTTCバイオテクノロジー科に入学しました。

ーーー実際に入学して、TTCのバイオ科の印象はどうですか？

授業内容の幅がとても広いです。細胞やマウスなど生物系のことだけではなく、化学に関する計算や実験、バイオの専門用語を英語で学ぶ授業などがあります。初めは、日本語で授業を受けるのが不安でしたが、先生方が毎回の授業で作ってくれる授業内容をまとめたシートとカルテ（小テスト）があるので、勉強しやすく大変助かりました。

ーーーTTCの授業でこれから楽しみな教科はありますか？

微生物の授業を楽しみにしています。やはりバイオテクノロジーと言えば、クリーンルームでいろいろ操作するイメージが強いのでやってみたいです。

ーーー現在の生活について教えてください。

今は学校の授業以外、牛丼屋のバイトと格闘ゲームの大会の運営側の手伝いもしています。たまにやることが多くて疲れますが、充実しているので、毎日がすごく楽しいです。

ーーー食事はどうしていますか。

外食もしますが、自炊もしています。特に日本のカレーが好きです。カレールウを野菜炒めに使っても美味しいですよ。

ーーー将来の夢は何ですか？

日本で就職を希望しています。今まで学んだ知識を活かして、仕事も好きなことも両立できる人生を歩みたです。

ーーーこれから日本に留学する人へアドバイスをお願いします。

海外留学を決める勇気があれば、きっと、困難に立ち向かう勇気もあるはずです。もし、留学して悩んだり、困ったことがあったら一人で抱え込まないで、周りの人や家族に相談してください。あとは、せっかく海外留学するのですから、気になったことにいっぱいチャレンジしたほうがいいと思います。

好きな言葉は『初志貫徹（しょしかんてつ）』。バイオ分野の技術を学んで日本で技術者として働きたい！心に決めたことを貫き通す気持ちで授業を受けています。彼が異国の地で頑張れるのは、優しく見守ってくれる家族がいるから。「自分が決めた道をいつも応援してくれる両親への感謝の気持ちは忘れたことがありません。」とチンさん。母国語である中国語そして英語と日本語が堪能な彼ですから、TTCで身につけたバイオ技術を武器に国際的に活躍する技術者になることでしょう。3期はチンさんが楽しみにしている微生物実習が始まります。これからも楽しく学んでいきましょう！

◆留学生インタビューバックナンバー◆

2021年度　留学生インタビュー　№１　『大学ではなく専門学校で学ぶ。その理由は… 』

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（文責　宮ノ下いずる）