卒業生インタビュー きっかけはTTCバイオ Part1『植物とペンギンが好き!仕事も趣味も楽しむ生き方』(東京テクニカルカレッジ バイオテクノロジー科)〔065〕
「アスパラガス1年目の苗がありますけど、いりますか?」職員室にひょっこり顔を出した見覚えのある優しい顔。西尾さんだ。12年ぶりにTTC(東京テクニカルカレッジ)を訪れてくれた。
在学時代から植物の品種や栽培方法に詳しかった西尾さん。私の植物学の実習では、いつもサポートしてもらっていた。国立キャンパスだった頃の思い出話に花が咲く。相変わらず、この人の周りをとりまく空気は温かい。
TTCバイオ科を卒業してから実験動物の飼育管理会社で働きはじめ、それから紆余曲折を経て、今は某テーマパークの植栽を含めた施設管理業務を行っている。今回は、西尾さんにTTCの思い出を振りかえってもらった。

西尾さん 2008年度 バイオテクノロジー科 卒業
―――TTCバイオ科を志望した理由は?
小さい頃から植物に興味があったので、高校は農業高校で植物バイオを学び、卒業研究では、ランの継代培養を行いました。もっと植物バイオテクノロジーの世界に触れたいと思い、TTCバイオ科のオープンキャンパスに参加。様々な実験を体験でき、カルテとシートで学ぶ授業スタイルが分かりやすかったのと、通学のしやすさから(当時は国立駅の近くにキャンパスがあった)、TTCのバイオ科への入学を決めました。
―――学生時代の心に残っている思い出を教えてください。
1)授業について
座学よりも実験が楽しかったです(笑)。特に、植物バイテクの授業は楽しかったですね。印象に残っているのは、チンゲン菜と紫キャベツからプロトプラストを単離し、細胞融合をおこなった実験です。互いの細胞が融合していく様子は神秘的でした。また、組織培養を行うために、市販のMSインスタント培地を使う予定が、古くなって固まっていて使用できず、みんなで一から濃縮液を作ることになったハプニングもありました。今となっては懐かしい思い出です。
夏休み期間に希望者だけが行けるアメリカ研修(SISP)がありました。その年は、バイオ科からの参加は私1人。バイオテクノロジーについては学べなかったですが、英会話と海外と日本の文化の違いを肌で感じました。オフの日にはゲームセンターや遊園地、スーパーなど色々なところに連れて行ってもらえリフレッシュできました。ド派手な研修特製Tシャツはいまだに愛用しています(笑)

2)イベントについて
やはり学園祭でしょう!毎年、学園内だけでなく近隣住人も多数訪れて盛り上がりました。当時、バイオ科では近隣の小学生を対象に理科実験教室を開催していました。私が1年時には『アルギン酸ナトリウムと乳酸カルシウムを使ったアルギン酸ビーズ』、2年時には『スーパーボールを作り』をしました。空き時間に他の学科の催し物を見たり、先生のライブ演奏を聞いたりしました。普段見られない先生の意外な一面を知れて楽しかったです。

3) 先生について
気さくで話しやすい先生が多かったです。分からないことがあれば解決するまで、とことん教えてくれる親身な先生ばかりでした。興味のある分野の先生と仲良くなっておくとスキルアップしたいとき頼りになりますよ。
―――バイオ科の学びが現在の仕事に活きていると思うことは何ですか?
現在の仕事は某テーマパークの植栽を含めた施設管理をしているため、農薬などを扱うことがあります。薬品の取り扱いは、TTCバイオ科でも学んだ経験が活かされ、薬品は説明書を必ず確認してから使うようにしています。
―――先輩から在学生へエールをお願いします。
在学中にやっておいた方がいいことは、就職先を1年のときにある程度見つけておくことです。2年になって就職活動がスムーズにできると思います。
バイオテクノロジー分野の資格試験である、中級バイオ技術者認定試験は過去問題のテキストをベッドでゴロゴロしながら解くのがオススメです。(意外と覚えます)
―――これからの夢を教えて下さい。
最終的にはもっと植物に関わる仕事をしたいですね。また、自分がペンギン好きなのでペンギンアーティストとして、もっと活躍できればと思っています。

卒業から12年。西尾さんは、ものづくり作家としても活躍していた。紙粘土で作った作品は思いのほか軽く触り心地がいい。西尾さんのペンギンフィギュアの一番の特徴は、表情やしぐさに愛嬌があるところ。1匹1匹のペンギンに個性を感じる出来栄えだ。おそらく図鑑を見て作っているのではなく、実際にペンギンを観察して作品を作っているのだろう。
西尾さんは学生時代から植物の観察力や洞察力に優れていたが、その能力がものづくりにも活かされている。「みなさんに喜んで頂ければ…」が口癖の西尾さん。彼の優しい人柄が感じられるペンギンフィギュアは原宿のデザインフェスタギャラリーの企画展で購入できるようだ。
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◆卒業生インタビュー◆
Part1 西尾さん(2008年 バイオ科卒)『植物とペンギンが好き!仕事も趣味も楽しむ生き方』
Part2 植竹さん(2008年 バイオ研究科卒)『専門学校で培った経験を武器にクラフトビール業界に旋風を巻き起こす!』
Part3 今野さん(2020年 バイオ科卒)『文系大学を出てから専門学校でバイオ技術を学ぶ!医薬品開発を仕事に』
Part4 吉野さん(2021年 バイオ科卒)『私が証明します いつからでも学び直せる!』
Part5 今村さん(2016年 バイオ科卒)『大学を中退して専門学校へ 挫折経験をバネに電力業界で働く』
Part6 西村さん(2020年 バイオ科卒)『実験を貪欲に取り組んだ学生時代 あの時の経験が今の私を支えています』
Part7 大森さん(2008年 バイオ科卒)『目的意識を持ちながら取り組むことが大事! 仕事も学生時代の実験も』
Part8下田さん(2017年 バイオ科卒)『勉強だけじゃない!バイオ科で学んだ大切なもの』
Part9 T・Sさん(2020年 バイオ科卒)『東大大学院から専門学校へ 古生物研究の情熱を、バイオ検査のスペシャリストとして活かす』
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文責 宮ノ下いずる