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2024.01.10 バイオテクノロジー科

第14回「遺伝子検査活用セミナー」オンライン開催(バイオテクノロジー科)

第14回「遺伝子検査活用セミナー」は、12月21日に本学5階の教室を会場として開催されました。

今回は、会場とZoomによるオンラインを併用したハイブリッドにて実施され、登壇者・スタッフならびに受講者の一部が会場に集まりました。

専門学校 東京テクニカルカレッジ・東中野校舎エントランス

当日はクリスマス直前であり、TTC東中野校舎入口には、インテリア科学生制作のクリスマスツリーが飾られ、クリスマスムードの中で、セミナーは行われました。

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【セミナー概要】
近年、遺伝子解析技術の進歩に伴い、栄養と遺伝子の関係、個人の体質と病気へのリスクなどに新たな展開がなされています。個人を対象とした遺伝子検査は、期待されている反面、検査結果をどう解釈し、どう生かすか、注意すべきポイントは少なくありません。初級DNA アドバイザー認定資格取得要件も兼ねた本セミナーでは、この分野の第一線でご活躍の先生方をお招きして、その実例や課題、また未来も含めてお話いただきました。

 

日時:2023年12月21日(木)18:00-20:50

主催:日本DNAアドバイザー協会(DAAJ

共催:専門学校東京テクニカルカレッジ TTC

協賛:特定非営利活動法人 日本バイオ技術教育学会 JABE

セミナーは、午後6時より始まりました。

前半座長:川口竜二(DAAJ理事・ファウンダー)

1)遺伝子検査活用セミナー開会挨拶

 

田村弘志 (Hiroshi Tamura, Ph.D. )

日本DNAアドバイザー協会会長、LPSコンサルティング事務所代表(博士(学術))

遺伝子関連検査、とくに遺伝学的検査についての解説に始まり、DTC遺伝子検査に対する様々な見解、利用者に提供すべき留意事項について説明がありました。また各国におけるDTC遺伝子検査の規制の現状と日本の方向性についての説明をいただきました。これらを踏まえて日本DNAアドバイザー協会(DAAJ)の活動の趣旨説明ならびに同意協会の目指すところをお示しいただきました。

2)腸内環境/免疫システムと健康寿の関わり

辻典子(Noriko Tsuji, Ph.D.)

十文字学園女子大学人間生活学部食品開発学科教授(博士(農学))

腸内環境を通じた免疫との関係、これらをコントロールすることによる未病の解決について、先生のご研究を踏まえて解説いただきました。免疫のみえる化として、最近の免疫能のモニタリング技術について分かり易く説明いただきました。個人による腸内環境の違いは個別化医療に繋がること、体の健康は社会全体の健康に結びつくとの視点から、ご研究の社会実装に向けた取り組みについて具体的なデータに基づいて解説をいただきました。

3)遺伝子データ活用と社会実装

田野隆徳(Takanori Tano, Ph.D)

株式会社リコー博士研究員(博士(理学))

遺伝子検査の質保証に向けた精度管理(内部精度管理/外部精度管理)について、新型コロナウイルス感染症PCR検査を例とした実情調査、海外と日本の臨床検査室の精度管理制度の比較を通じて、今後の方向性を含めて分かり易く解説してくださいました。このような検査の質保証には標準物質が必要となります。同社のインクジェット技術を応用して開発された核酸標準物質についての解説がありました。

4)これからのDTC遺伝子検査に向けたゲノムリテラシーの醸成

大藤道衛(Michiei Oto, Ph.D. )

日本DNAアドバイザー協会理事、東京テクニカルカレッジ講師(博士(医学))

DTC遺伝子検査に必要な個人遺伝情報取扱の日米の違い、海外および国内における全ゲノムDTC遺伝子検査の最近の状況とこれからの方向性、米国で行われているゲノムリテラシー醸成教育と日本の現状について事例を挙げた説明がありました。これらを踏まえ海外で使われている遺伝リテラシーの達成評価指標、PCR-電気泳動を用いたヒトのバリアント解析教材の紹介がありました。

休憩

後半座長:大藤道衛(DAAJ理事)

5)資格認定と運用、および最近の話題(DNA親子鑑定と個体識別)

川口竜二(Ryuji Kawaguchi, Ph.D.)

日本DNAアドバイザー協会理事・ファウンダー、㈱プロップジーン代表取締役(博士(工学))

はじめにDAAJ認定の「DNAアドバイザー」資格の概要、受験にあたり学ぶべき具体的な内容についての講義がありました。さらに新しい分野として個人の先祖/ルーツ解析、親子鑑定など幅広い応用が考えられる個人識別検査の手法や現状について解説をいただきました。特にDNA繰返し配列であるSTRによる親子DNA鑑定を例にとり実際の手法やデータを示しながら詳しい解説とともに海外を含めた個人識別事業の将来性についても言及がありました

6)ヒトゲノム情報の活用と理解

村松正明(Masaaki Muramatsu, MD, Ph.D.)

日本DNAアドバイザー協会特別上級顧問、東京医科歯科大学名誉教授 (博士(医学))

村松正明先生からは、ポリジェニックスコアによる多因子疾患の解析について、その原理から有用性まで最先端のお話をいただくとともに、DTC遺伝子検査の位置づけ、受検者の心構えなどを踏まえて本セミナーの総括をいただきました。さらに、メディアを通じた遺伝子検査の正しい理解への取組の一端もお見せいただき、遺伝子検査リテラシーを促す活動の重要性を示してくださいました。

最後に田村会長から、各講演に対する総評が述べられると共に共催の東京テクニカルカレッジ、協賛の日本バイオ技術教育学会への感謝の言葉がございました。

セミナーの総評と閉会の挨拶(田村弘志 DAAJ会長)

セミナーは、会場(オンサイト)とZoomによるオンラインによるハイブリッドにて行われました。

本セミナーはDAAJの「DNAアドバイザー認定講習会」を兼ねて毎年行われております。次年度の本セミナー詳細については、2024年秋にDAAJのHPならびにTTCの本サイトにて公開されます。

長時間に渡りご視聴いただきました受講者のみなさま、ありがとうございました。

【本学学生も参加】

東京テクニカルカレッジ(TTC)・バイオテクノロジー科学生も会場ならびにオンラインで聴講いたしました。

参加した学生からは、バイオ技術の幅広い応用について学べた。遺伝子検査の管理や個人遺伝情報の扱いなど、普段の授業では聴けない内容で非常に勉強になった などの感想があった。

【日本バイオ技術教育学会のご紹介】

ご協賛いただきました日本バイオ技術教育学会は、バイオ技術者認定試験*の実施、バイオ教科書**の出版、 学術総会の実施、学会誌の発行などを通じて、バイオテクノロジーの専門家の養成を行い、さらにはバイオテクノロジーに対する市民からの理解を深める積極的な活動を行っています。

*バイオ技術者認定試験は、多くの本学学生/卒業生が受検し認定を受けております。**学会教科書のいくつかは、本学バイオテクノロジー科の教科書として採用しております。

【セミナー中の感染防止対策】

会場での参加者には感染防止対策への協力をお願いいたしました。

来校の際は、校舎エントランスにて検温・消毒の後、5階の教室前にて入室タグの配布、検温・マスク着用(推奨)にて入室いただきました。

ご登壇に際してはマスクを外してお話しいただきました。セミナーは、教室のドアを開けて換気に留意して行われました。

【これまでの遺伝子検査活用セミナー】

第13回の様子(2022年12月22日TTC実験室にてWEB開催)

→専門誌「医療と検査機器・試薬」2023年4月号に特集として掲載されました。→ここをクリック。

第12回の様子(2021年12月16日TTC実験室にてWEB開催)

→専門誌「医療と検査機器・試薬」2022年12月号に特集として掲載されました。→ここをクリック。

第11回の様子(2020年12月17日TTC教室にてWEB開催)

→専門誌「医療と検査機器・試薬」2021年4月号に特集として掲載されました。→ここをクリック。

第10回の様子(2019年12月12日TTC教室にて開催)

→専門誌「医療と検査機器・試薬」2020年6月号に特集として掲載されました。→ここをクリック

第9回の様子(2018年12月19日TTC教室にて開催)

 

 

 

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