ブロッコリーのDNA抽出から発展した授業をしたいのですが、どうすればいいですか?その案件お引き受けいたします! (バイオテクノロジー科)〔117〕
『高校で簡易的なDNA抽出実験を教えているのですが、その後の展開がわかりません。どのように実験を発展していけばいいのでしょうか?』
ブロッコリーの花芽を材料に中性洗剤や塩、消毒用エタノールなど台所にあるものを使って、簡単にDNAを取り出すことができます。実験の手軽さから、生物の授業で取り入れている高校も多いのではないでしょうか。
DNAを含む溶液にエタノールを加えると、DNAが析出し白い糸状の物質として肉眼で観察できるようになる瞬間は、生徒の心をつかむのには十分。とても魅力的な実験です。
今回は、高校の先生から、DNAを抽出し観察する実験の続きとして、応用実験を提案してほしいとご相談を受けました。
高校の授業でも取り入れられる難易度、時間配分、予算で、確実に結果がでる実験にするには….試行錯誤すること1週間。
台所にあるものを使ってブロッコリーから抽出したDNAからPCRやアガロースゲル電気泳動につながる実験マニュアルを作成しました!このノウハウを高校の先生に技術として身につけて頂ければと、先生向けセミナーを開催しました。
大変だったのは、DNAの純度をあげることです。洗剤、塩、エタノールで抽出しただけのDNAは夾雑物が多く、PCRのテンプレートに用いると増幅断片がえられませんでした。
ところが、たった1回フェノールクロロホルム処理を加えることで、DNAの純度があがり、PCRのテンプレートとして使えることがわかりました。
他にも、難易度、予算、安全性などに配慮した高校の現場で活用できる実験をいくつかご提案させて頂きました。高校の先生方からの感想では
「簡易的に抽出したDNAからこんな応用ができるとは驚いた。」
「高校でもできるような内容に落とし込んでいただきありがたい。」
と感謝の言葉を頂きました。
TTCバイオテクノロジー科は、技術力に自信があります。これまでの経験の蓄積から、バイオ実験をコーディネートするノウハウがたくさんありますので、もし、高校の実験授業でお困りのことがありましたら、ぜひご相談ください。お力になれるかもしれません。
★★学修成果展示会のお知らせ★★
バイオテクノロジー科の卒業研究やプレ卒研、RJP活動内容を学修成果展示会でご覧いただけます。
〈日時〉 2023年3月8日~3月31日
10:00~17:00(16:30まで入場) 自由にご覧いただけます
〈場所〉 東京テクニカルカレッジ B1F テラホール
他にも建築科の模型、インテリア科の模型と家具、Web動画クリエイター科の制作ビデオなど素晴らしい学生の作品がずらりと並んでいます。見応え十分!お待ちしております。
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文責: 宮ノ下いずる