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2022.09.30 バイオテクノロジー科

2022年度 第3回 学生通信 『自分の周りの微生物を培養!』(東京テクニカルカレッジ バイオテクノロジー科)〔G11 -102〕

月末の金曜日は、バイオ科RJP広報班による学生通信をお届けします。第3回目は題して「自分の周りの微生物を培養!」。学生目線で書かれた微生物学実習の様子をどうぞお楽しみください★

 

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暑さも和らぎ、随分と過ごしやすい季節になってきました。今年も行楽シーズンですね。コロナがまだまだ心配ではありますが、お出掛けが楽しみな季節です。

さて、バイオテクノロジー科の1年生は、微生物に関する実験がスタートしました。

医薬品や食品の製造・検査、遺伝子工学実験など、様々な場面でその知識・技術を活かせるとても大切な分野です。

微生物を制する者はバイオを制す!

というわけで、まだまだひよっこの私たちは、簡単な微生物の培養実験から始めることになりました。

今回はなにか特定の微生物ではなく、自分の好きなところから微生物を取ってきて培養してみました。どこにどんな微生物がいるんだろう、ってことで。なんか夏休みの自由研究みたいでしょ?こういう楽しい授業をバイオ科ではやっているんです(o^∇^o)ノ

では、どんな風に培養していくのか見ていきましょう。

まず、微生物が育つための環境を整えます。

シャーレを準備し、ここに寒天培地(今回は標準寒天培地)という微生物が生育しやすい「棲み処」を作ります。簡単に言えば、栄養たっぷりのゼリーと思ってください(おいしくはないよw)。

このゼリーの上に微生物を塗り付けていくのです。

肝心の微生物は、採取したい箇所に綿棒の先を擦り付けると簡単に採れます。

私は、以下の場所にどんな微生物がいるか調べてみることにしました。

・スマートフォンカバー

・ハンドタオル

・白衣ポケットの奥

・トイレの蛇口

これらの場所から微生物を取ってきて、事前に準備しておいた栄養満点ゼリーの上へその綿棒の先をやさしく転がすように塗っていきます。

塗り付けたらインキュベータという温度を一定に保つ保温機の中へ入れ、37℃で三日間培養しました。

どうなるのか楽しみです(´υ`)

1日培養すると、こんな感じ↓

青枠→ブランク(何も塗っていないシャーレ)

赤枠→スマートフォンカバー

黄枠→トイレ蛇口

緑枠→ハンドタオル

紫枠→白衣ポケット

 

ちょっと生えてきました。スマートフォンカバー(赤枠)と白衣ポケット(紫枠)では、似たような形の微生物が成長してきています。それ以外は、もう少し様子を見てみましょう。

再び保温気に入れて、もう1日培養を続けました。

 

培養2日目はこちら↓

(1日目の写真と位置が変わっていますが、色分けを同じにしています)

青枠→ブランク(何も塗っていないシャーレ)

赤枠→スマートフォンカバー

黄枠→トイレ蛇口

緑枠→ハンドタオル

紫枠→白衣ポケット

 

白衣ポケットとスマートフォンカバーから採ってきた微生物は、ガンガン増えています(~Д~ノ)ノ

そして、蛇口(黄枠)とハンドタオル(緑枠)の分もだいぶ大きく育ってきました。まだまだいけそうです。

ではふたたび、保温気に戻してもう1日培養してみましょう。

 

3日目の写真はこちら↓

青枠→ブランク(何も塗っていないシャーレ)

赤枠→スマートフォンカバー

黄枠→トイレ蛇口

緑枠→ハンドタオル

紫枠→白衣ポケット

 

どれもばっちり生えてきましたね。赤枠のスマートフォンカバーではもはや腐海の森状態です笑。

え?なにも塗っていないはずの青枠のシャーレに微生物が生育している?おかしいな~、心がきれいな私の眼では何も見えないですねー。まさか、コンタミ*なんて起こしているわけないじゃないですか~ “`,、(“∀`) “`,、

・・・、あ、いや。すみません。

どこかの工程でミスしていたようです。反省します(m。_ _)/

(ちょっと真面目な話ですが、コンタミは実験内容によっては致命的なミスになります。本来はあってはならないのですが、今回は練習ってことで勘弁してもらいました(;´∀`))

*コンタミ:コンタミネーション(contamination)。直訳は「混入」という意味で、目的としていない物質や生物、ゴミなどが入り込んでしまうこと

気を取り直して。

今回の培養でおもしろいな~、と思ったのは、スマートフォンカバー(赤枠)と白衣ポケット(紫枠)、ハンドタオル(緑枠)からは、外見が似た微生物が培養されました。断言はできないですが、同じ種の微生物である可能性が高いです。それに対し、蛇口の微生物(黄枠)の微生物は、形も色もこれらとは大きく異なっていました。これは、私が普段から所持しているものなので、私の周りにいる微生物がこれらに付着していたのだろうと思われます。

これって、他の人でも似たような見た目の微生物が生えてくるのか、それとも人によって全然違うのか、ってことが気になりました。

前者であれば、「ヒト」の周りには生活環境に関わらず似たような微生物が生育するって考えることもできますよね。その辺も、もし時間があれば調べてみたいと思いました。

うん!これでしっかりしたレポートが書けそうです(^▽^)b

最後は、オートクレーブという機械でこいつらをきっちり滅菌してお終いです。←とっても重要!適当にそこら辺から採ってきた微生物を増殖させたわけなので、どんな菌がいるか分かりません。むやみに蓋を開けたり、なんの処理もしないまま培地を捨てたりしてはいけません。きちんと死滅させてからシャーレの蓋を開けて、片づけに入りましょう。

というわけで、今回は楽しい微生物培養実験でした。

これからも、楽しく実験していきます。

 

文責:広報 1年後藤

 

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2022年1回目『マウスとお戯れ~」  広報 1年後藤

2022年2回目『バイオ科の学生が投稿しているSNS紹介』広報 2年T

 

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2021年 薬剤感受性試験からの『抗菌効果が期待できるおにぎりの具材は?』

2022年 品質管理の仕事につながる技術を学ぶ ~段階希釈塗抹法~

 

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