第11回TTCバイオカフェ(甘いだけではない糖(鎖))開催 11月29日(金)
11月29日(金)夕方、第11回TTCバイオカフェ(甘いだけではない糖(鎖))を開催いたしました。
テーマ: 甘いだけではない糖(鎖)~糖鎖は病気を見つけるサインとなるのか~
演者:立田 由里子先生(独立行政法人 理化学研究所 システム糖鎖生物学グループ 疾患糖鎖研究チーム)
主催:専門学校東京テクニカルカレッジ
共催:NPO法人くらしとバイオプラザ21
講演要旨、先生の紹介は、ここをクリック。
演者の立田先生は、東京テクニカルカレッジ・バイオテクノロジー科の卒業生。
松延康講師によるギター演奏で、心を和ませながらカフェが始まりました。三上孝明校長のウェルカムスピーチ。続いてカフェの進行は、くらしとバイオプラザ21の佐々義子先生です。
立田由里子先生
糖鎖は細胞の表面にたくさんあって、色々な働きをしています。
「周りの人と握手をしましょう。」とフロアの皆さん同士、右手で左手で握手をします。細胞表面で色々な形で結合しているので糖鎖を複雑なイメージしながら話が始まりました。
話の途中では「ABO式血液型物質も赤血球の表面に付いている糖鎖です。」A型、B型、O型の赤血球の模式図を示して「では、AB型はどうなっているでしょうか?」とフロアへの問いかけなど、和やかなムードでカフェは進みました。「がんと糖鎖の関係をしらべてきました。がんの検査でもちいる腫瘍マーカーのいくつかも糖鎖です。」「インフルエンザウイルスの感染メカニズムには糖鎖が関係しています。」「この仕組みを利用したタミフルなどの薬は、ウイルスを殺すのではなくウイルスが封じ込めて他の細胞への感染を防ぎます。」等々糖鎖と病気の仕組みのお話の後、現在研究されているアルツハイマー病の発症と糖鎖の関係など興味深い話題が盛りだくさん。
「普段はききなれないことばですが、「糖鎖」は体のなかで大事な物質です。「糖鎖」ということばをおぼえてください。」
質疑応答、話し合いの時間も30分くらいとれて多くの参加者とディスカッションができました。
フロアからの質問とディスカッション
ディスカッション
お話やフロアとの話し合いの詳細は、
NPO法人くらしとバイオプラザ21のバイオカフェレポートにアップされます。(後程リンクします。)
司会進行の佐々義子先生 三上孝明校長のウェルカムスピーチ
TTCバイオカフェおなじみの佐々先生の手作りパウンドケーキ(美味しい)。
エントランスのクリスマスツリー
東京テクニカルカレッジは、クリスマスムードになってきました。ここをクリック
これまでのTTCバイオカフェは下記をご覧ください。
第1回2009年11月27日
「チョコレートの秘密〜ポリフェノールの科学」(梶睦先生 明治製菓)案内、レポート
第2回2010年9月17日
「グリーンイノベーション」(田部井豊先生 独立行政法人 農業生物資源研究所)案内、レポート
第3回2010年11月26日
「健康予測からご先祖のことまでわかる遺伝子診断」(田村智英子先生 木場公園クリニック)案内、 レポート
第4回2011年9月16日
「ゲノムの話〜どうしてガンはできるのか」(大藤道衛 東京テクニカルカレッジ・バイオ科)案内、 レポート
第5回2011年10月25日
「植物のストレス応答~私が植物から学んだこと」(佐々義子先生 NPO法人くらしとバイオプラザ21)案内、レポート
第6回2012年2月3日
「意外としたたかな植物 ~植物のストレス応答のしくみ解明と応用への試み~」(光原一朗先生 独立行政法人 農業生物資源研究所 植物・微生物間相互作用研究ユニット )案内、レポート
第7回2012年5月18日
「植物と微生物における共生の進化 ~根粒を環境に優しい農業に役立てるには?~」(林誠先生 独立行政法人 農業生物資源研究所 植物共生機構研究ユニット長)
案内、当日の様子、レポート
第8回2012年11月30日
「保存料をめぐるいろいろな誤解と実際」(荒井祥先生 上野製薬株式会社)案内、当日の様子、レポート
第9回2013年2月1日「ブタとゲノムのおいしい関係~ゲノム情報を使ったブタの品種改良~」(美川 智先生 独立行政法人農業生物資源研究所)
案内、当日の様子、レポート
第10回2013年5月24日「感染する?しない?植物とウイルスのミクロな駆け引き」(石橋和大先生 農業生物資源研究所)
案内、当日の様子、レポート