水処理技術者とは
水処理技術者とは、主に水処理プラントで働く技術者のことです。
水処理プラントとは、水を利用するためにさまざまな処理を行う設備のことで、工場からの排水を環境に影響を与えないように処理して排出したり、河川の水や雨水を飲み水にできるよう処理したりする施設です。
水処理技術者は、こうした施設で運転の維持や管理、運営などを担当し、設備がトラブルなく稼働できるように機器の監視や点検を行います。
また、場合によっては修繕や清掃、薬剤の注入なども行います。
直接プラントに雇用される人もいますが、多くはO&M(オペレーション&メンテナンス)という施設の維持管理を専門に行うメーカーやエンジニアリング会社で働きます。
水処理技術者の仕事内容
水処理技術者は、水処理プラントで働き、施設の運転管理や維持、保守管理を担当します。
主に上・下水道に関する設備で働きますが、工業用排水を浄化する施設や、純水を精製する施設などで働く場合もあります。
水処理技術者関連の主な業務内容
(1)施設の監視・機器の点検
こうしたシステムの多くは365日24時間稼働しているため、トラブルなく安全に稼働し続けるように、定期的に監視や点検を行います。
監視室から監視や遠隔操作を行うこともありますが、実際に現場に足を運んで目視したりにおいをかいだりする点検もあります。
(2)機器の修繕や清掃
その場で直せるものであれば、機器の修繕やパーツの交換などを行います。
大規模なトラブルが起きた際には、施設側やメーカーと連携して修理を行います。
(3)給油や薬剤の注入
事故や天災などで通常と同様の処理が出来ない場合や、何らかのトラブルがあった際には給油や薬剤の注入など簡単な対処も行います。
色やにおいなどを日ごろから点検し、ちょっとした異常に気付くことも大切です。
水処理技術者関連の活躍の場
水処理プラントの多くは運用・保守を外注しており、O&M(オペレーション&メンテナンス)とよばれる施設の維持管理を専門に行うメーカーやエンジニアリング会社で働きます。
高度なメンテナンスや24時間監視が必要であり、万一トラブルがあった際には社会的な影響が大きい設備で働くため、多くはシフト制で夜勤がある場合もあります。
水処理技術者になるには
水処理技術者関連の学校
水処理技術者になるには、まず水処理や環境について大学や専門学校で学ぶことからはじめます。
多くの水処理施設で働く技術者は理系の知識を生かして働くため、在学中は機械・電気・化学・環境などについて勉強しておくとよいでしょう。
入社すると水処理に関する知識を基礎から学ぶため、必ずしも水質に関する勉強をしておかなくても構いません。
水処理技術者関連のキャリアパス
まずは先輩社員について仕事を覚えていき、徐々にメンテナンスや管理業務を任されるようになります。
多くのプラントではチームを組んで仕事をするため、一人で作業をすることはほとんどありません。
水処理プラントで働く場合、転職するよりも同じ企業で経験を積み、管理職になっていく人が多いです。
そのほかには、水処理プラントでの経験を生かして他の環境プラントで働くという選択肢もあります。
水処理技術者関連の資格
関連資格には、電気工事士、電気主任技術者、ボイラー技士、クレーン運転士、危険物取扱者(乙4)、公害防止管理者(大気もしくは水質)、エネルギー管理士、などがあります。
技術士(一次試験)、下水道技術検定(3種)などは学生のうちに取得することも可能です。
ただし、入社の時点で資格を持っていなくても、入社後に必要な資格を取れることがほとんどです。
会社で資格取得のための補助を出してくれるところも多いです。
資格手当が支給される会社も多く、経験とともに資格取得をしながら業務の幅をさらに広げていく人もたくさんいます。