バイオテクノロジー科

2年制/専門士/職業実践専門課程

About

わたしたちの健康や命を守る バイオ技術者になれる学科

2年間集中しておこなうさまざまな実験・実習・講義でバイオ技術者としての基盤となる技術と知識が身につきます。生物の持つ力を調べ、命を守る幅広い分野(食品・薬品・医療・医学など)で活躍できるバイオ技術者になれる学科です。

バイオ技術者とは?

バイオテクノロジーは生物の能力を学び、そこから生み出された技術です。バイオ技術者はこの技術を使って、食品や医薬品などのさまざまなものづくりや、医療・検査・分析などをとおして、わたしたちヒトの命を守る仕事を担っています。

01 バイオ分野を基礎からしっかり学ぶ

当科では医薬・医療・食品・生活環境分野が重要と考えています。あらゆる分野で活躍できる技術者を目指します。

02 PCR、電気泳動で遺伝子分析を学ぶ

身につけた化学分析、生物分析技術を基に、遺伝子・医薬・食品分析技術を身につけ、PCR、電気泳動技術を活用して遺伝子分析を楽しく学びます。

03 リアルジョブプロジェクト(RJP)

コーヒーに続いて、何度もテイスティングを繰り返しつくったオリジナルブレンドティーの開発に取り組んでいます。

04 実験スキルがアップする環境

人数分の実験器具をそろえて、1200時間以上の実習時間を使い、経験豊富な先生が一人ひとりにしっかり、実験スキルを教えていきます。

ココに注目!

バイオ分野を基礎から学ぶ

2年間で全員がバイオ分析技術(生物分析技術[微生物・動植物細胞・遺伝子取扱いなど]、化学分析技術)を修得できるカリキュラムとなっています。
さらに2年次の後半には、それまで学んだ技術をフルに活用する総合実験があります。

実習授業(授業の6割)

1200時間以上が実習です!人数分の実験器具を完備。
全員しっかりできるようになるまで繰り返します。

講義授業(授業の4割)

実習の原理・考え方を理解するための講義。
基礎から応用までしっかり学びます。

ココに注目!

バイオ総合実験(卒業研究・インターンシップ)テーマ例

◎遺伝子・医薬・医療系
  • PCRによるTAS2R38(苦味受容体)遺伝子検出法の開発
  • ヒト遺伝情報とAlu配列のPCR解析
  • PCRを用いた食品や作物中のGM由来のDNA配列の検出
  • 自家製電気泳動装置の作製とDNA解析への応用
◎食品系:食品加工法開発、食品機能解析、アンチエイジング
  • 出汁、その他種々の食品加工に及ぼす水硬度の影響について
  • 乳酸菌発酵生産物の抗ストレス効果について
  • 低カロリーのカステラの開発 -適した材料と配合の検討-
◎生活系:生活関連用品機能、開発
  • 使用する油脂の違いによる石鹸の性質の変化について -油脂の脂肪酸組成の影響-
  • 髪ダメージ回復法の研究 -食品素材を利用したトリートメントの検討-

ココに注目!

リアルジョブプロジェクト

仕事は一人ではできません。さまざまな専門家が協力して成果を上げていくものです。専門の知識技術を学ぶだけではなく、他の分野の人とコミュニケーションをとりながら、目標を達成していく。この経験を学校にいるうちに得て、社会で活躍する力をより高めていこうというのがこのリアルジョブプロジェクト(RJP)授業です。
当科では、1Fテラカフェの利用促進、バイオテクノロジー科、バイオ分野を広く知ってもらうことを目標に皆で活動しています。

①テラカフェメニュー開発

●オリジナルブレンドコーヒー(ホット用)をUCCフーヅ㈱との連携で開発

現在はアイスコーヒーの開発検討中。もうじき完成予定!!また、オリジナルブレンド紅茶も㈱リーフルと協同で開発提供しています。その他クッキーやスコーンなどの食品の検討もおこなっています。

②イベント企画、広報企画

●小中学生やご近所の方を対象にした理科実験教室を企画、年2回ほど実施しています

2019年3月28日 バスボム、紙の顕微鏡(米Foldscope社と提携)
2019年7月24日 ビー玉万華鏡、ぶくぶくカラフル水中火山、アルギン酸ビーズ

③店舗デザイン

●緑化(環境テクノロジー科と共同)1Fエントランス、6Fテラス花壇等の整備
●カフェに潤いを持たせることを目標に、緑化や植物などの展示標本づくりを検討

現在はハーバリウムの作製法、花の加工法を検討中。インテリア科とのコラボレーションも予定しています。

学校と企業(ユーシーシーフーヅ株式会社)との連携で開発したオリジナルブレンドコーヒーをテイスティング中

米Foldscope社と提携し、学生による理科実験教室を開催。紙の顕微鏡づくりを体験
紙の顕微鏡
Foldscope Instruments,Inc.

就職は食品、薬品、医療、医学、進路は大学編入と幅広く

2年間でおこなう実習は、1200時間以上です。この時間を使って身につけた技術と知識を求めて、食品・薬品・医療・医学の分野をはじめとするさまざまな業界からの求人があります。
また、メーカーや大学院の研究室で活躍する人や大学へ編入する人もおり、年々進路の幅が広がっています。

就職実績(抜粋)

医薬・医療・化学系
  • 帝人ファーマ㈱
  • ㈱ジェイティクリエイティブサービス
  • 協和キリン㈱
  • ㈱昭和メディカルサイエンス
  • ニプロファーマ㈱
  • 生化学工業㈱
  • ほか
食品系
  • ㈱明治
  • 森永乳業㈱
  • 名糖産業㈱
  • 合同酒精㈱
  • キリンビバレッジ㈱
  • ㈱シャトレーゼ
  • ほか
植物・環境系
  • 三友プラントサービス㈱
  • 相田化学工業㈱
  • 帝人エコ・サイエンス㈱
  • ㈱太平洋コンサルタント
  • ㈱シー・アイ・シー
  • ほか
バイオ研究支援系
  • バイオ・ラッドラボラトリーズ㈱
  • ㈱高長
  • タイテック㈱
  • 広島和光㈱
  • アトー㈱
  • ナカライテスク㈱
  • ほか
公的研究機関
  • 国立研究開発法人理化学研究所
  • 埼玉医科大学 総合医療センター
  • 慶応義塾大学医学部
  • 国立精神神経センター
  • 東京大学大学院医学系研究科疾患生命工業センター
  • バイオ産業情報化コーソシアム
  • ほか
大学編入実績
  • 東京農業大学
  • 神奈川大学
  • 麻布大学
  • 信州大学
  • 東京電機大学大学院
  • ほか

バイオテクノロジー科教員よりメッセージ

大江 宏明

大江 宏明 科長

担当分野:
食品・分離精製・科学関

これまで医療器や医薬品・食品の生産技術、安全性評価、細胞の分離や微生物の培養など、いろいろ経験しました。どんなことでもやってみると、必ず面白いところがあり、それを見つけて努力を続けると将来必ず役に立ちます。まず自分の興味のあることをやってみる。それを切っかけとしてさまざまなことに挑戦して経験を積んでおこなってほしいですね。

大藤 道衛

大藤 道衛 先生

担当分野:
遺伝子関連

DNA分析の実習を担当しています。バクテリアやヒトのDNAという10 億分の1グラム(ナノグラム)以下の微量な物質を扱うため、マイクロピペット操作や他の物質の混入(コンタミ)を防ぐ手法を身につけます。実験は、無菌環境で細かい作業を段取りよくおこなうことが大切です。この分野は、細胞よりも小さい目に見えない分子の世界を、自分の眼で見えるようにできる楽しさがあります。ナノの世界にチャレンジしましょう。

大藤 道衛

松井 奈美子 先生

担当分野:
酵素・生化学・微生物関

バイオに関する技術力や学問を身につけるためには、最後まで諦めずに物事に取り組むことが重要となってきます。最後まで諦めずに実験をする。最後まで諦めずにレポートをつくる。最後まで諦めずに希望の企業の内定を勝ち取る。本学園に入って、最後までやり抜く楽しさを知ってもらいたいです。

    • 8:50

      朝当番が前日に洗っておいた器具を片づけ、今日の実験の準備をお手伝い。

      下矢印
    • 9:20授業スタート!

      今日の実習の目的・内容・方法の説明を受けます。ポイントや注意点を授業シートでしっかりチェック!ここが大切です!!

      下矢印
    • 10:00~16:00

      • ① 必要な薬品・器具を用意
      • ②溶液をチェック!
      • ③クリーンルームで作業!
      • ④顕微鏡観察で細胞チェック!
      一人ひとりが実験できる!豊富な「実験器具」
      下矢印
    • 16:10~

      実験結果をふまえて、グループディスカッション。パソコンでデータ処理やまとめ作業も必要です。

      下矢印
    • 授業終了後は、実験室全体を掃除します。掃除終了までが実験だという意識を忘れずに!!

  • ※学年はインタビュー実施時(2021年1月)のものです。

    吉田 龍斗

    バイオテクノロジー科2年 吉田 龍斗さん(埼玉県立浦和北高等学校出身)

    もともと実験が好きで菌や遺伝子組換えに興味を持っていたのですが、バイオテクノロジー科では菌を扱ったり、授業の6割が実験だと聞いて入学を決断しました。毎日の実験では役立つ技術を身につけられていると実感しています。実験は成功しても失敗しても、必ず原因があります。見直しをしたり、先生に相談することで理解をより深められるのも、この分野の楽しいところです。

    わたしの一週間

    1時限 9:20~10:50 免疫学1 細胞工学実験2 細胞工学技術 応用バイオ化学実験4 RJP ゲーム&読書
    自習 等
    アルバイト
    自習 等
    2時限 11:00~12:30 免疫学1 細胞工学実験2 細胞工学技術 応用バイオ化学実験4 RJP
    3時限 13:30~15:00 分離精製技術1 細胞工学実験2 細胞工学技術 応用バイオ化学実験4 RJP
    4時限 15:10~16:40 分離精製技術1 細胞工学実験2 細胞工学技術 応用バイオ化学実験4 RJP
    放課後 17:00~ アルバイト   家でレポート 家に帰ってゆっくり休む 家でレポート
  • 合同酒精株式会社 酵素医薬品研究所勤務
    2015年卒業 山口 美来さん(埼玉県立越谷技術高等学校出身)

    先生方が熱心に指導してくれます

     もともと食品業界に身を置きたいという漠然とした希望があり、高校卒業後にどのような学校に進学するべきかを調べているときにバイオ技術という言葉を知り、興味を持つようになりました。進学先を東京テクニカルカレッジに決めたのは、オープンキャンパスに行った際、先生方と先輩方が親切だったこと、そして、実験器具が他校よりも豊富に揃っていたためです。

     バイオテクノロジー科の魅力は、自分のやる気次第で、授業だけにはとどまらない活動や学びができる点です。先生方も熱心に指導してくださるため、入学当初はプレート培地に植菌することが苦手だった私も、授業を通じて難なくできるようになりました。

    学んだことは就職にも活かせます

     私は動物や培養、遺伝子等の実験に魅力を感じており、合同酒精株式会社を志望したのも会社の業務内容とマッチし、食にも間接的に携われると思ったからです。

     現在は主力製品ラクターゼのコストダウンのための研究に携わっており、主に菌の育種や培養、分析をおこなっています。その研究で私が取得した活性の高い株が実際の製造に使われ、大きなコストダウンを実現できたときは、今まででいちばんの醍醐味を感じました。

     東京テクニカルカレッジの授業ではさまざまな分野の実験ができるので、きちんと考えて理解し、自分のものにできたら、就職してからも存分に活かせると思います。実験や研究に何かしらのカタチで関わりたいと志す人なら、この学校で学んで間違いはないと思います!


    株式会社JTクリエイティブサービス勤務
    2015年卒業 内野 彩香さん(埼玉県立越谷東高等学校出身)

    白衣に憧れ、顕微鏡に未来を見た幼い頃

     もともと、〝白衣を着て仕事がしたい?という漠然とした夢と憧れがありました。幼い頃、母に顕微鏡を買ってもらい、植物の葉や紙の断面などを観察するのが楽しいと感じたのも、今の仕事を志したきっかけです。

     学校選びの際は、何校ものオープンキャンパスに参加し、実際に自分の目で見て確かめました。東京テクニカルカレッジは、器具や機材がとても豊富で、実験道具が一人に一個使える点をメリットと感じました。また、先生方がとても親身に対応してくださったことや、体験させていただいた授業がとても面白かったことも印象に残っています。ここなら深い学びができると思い、入学を決めました。

     バイオテクノロジーと一口に言ってもいろんな分野があるのですが、学校での授業や卒業研究などでさまざまな物質の分析をしていたときに、分析装置の基礎を先生から教えていただいたのがきっかけで、それを活かす仕事は何かと考え、現在の会社にお世話になりました。

     主に化学系の分析業務を手がけていて、私はたばこの煙の成分分析を担当しています。正確にスピーディーにデータを提供するのが仕事です。何度も試行錯誤を繰り返しながら実験方法を考えて、良い結果が出たときはとてもうれしいです。


    貴重な体験を糧に、さらなる高みを目指したい

     先日、長らく取り組んでいた分析法改善が採用になり、分析効率アップに貢献できました。その成果を委託元の会社の皆様も大勢いらっしゃる中でプレゼンテーションをする機会をいただき、緊張もしましたが、とても良い経験になりました。今後も色々な業務に携わって努力を重ねていきたいです。


  • 生化学工業㈱/帝人ファーマ㈱/協和キリン㈱/ニプロファーマ㈱/ちふれホールディングス㈱/㈱タムラ製作所/㈱フコク/㈱メディクローム/㈱日本バイオテスト研究所/㈱明治/森永乳業㈱/名糖産業㈱/江崎グリコ㈱/㈱シャトレーゼ/㈱伊藤園/合同酒精㈱/㈱ボゾリサーチセンター/㈱ケー・エー・シー/日本ステリ㈱/㈱ジェイティクリエイティブサービス/㈱環境研究センター/三友プラントサービス㈱/㈱高長/ナカライテスク㈱/日油㈱/大和サービス㈱/(一財)材料科学技術振興財団/東京大学医学部/東京大学医科学研究所/慶應義塾大学医学部/埼玉医科大学 など

  • 中級バイオ技術者認定/上級バイオ技術者認定/毒物劇物取扱責任者/危険物取扱者乙種第4類/有機溶剤作業主任者/特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者/環境社会検定試験(eco検定)/食品衛生責任者/情報検定(J検)2級・3級/ビジネス能力検定(B検)ジョブパス3級/Microsoft Office Specialist(Excel, Word) など

2021.04.16

バイオテクノロジー科

こんにちは、バイオ科の宮ノ下です。 新しい家電やスマートフォンなどの情報端末を購入したときの高揚感といったらないですよね。選ぶ時からずっとドキドキワクワクが続きます。もし、それが自分では買えないくらい高価な機器だとしたら? 今年度、バイオ科に新しいバイオクリーンベンチが入りました! 30年以上使っている馴染みのクリーンベンチの横にやってきた新入り。傾斜型のスライドシャッター式で、前かがみでの作業がしやすい構造になっています。しかも、液晶パネルで、クリーンベンチの状態を常時確認できます。万が一培地をこぼしても取り外して掃除できる作業台も嬉しい。届いた日は、新しい機能や、作業効率を考えたデザインにテンションがあがり、つい学生と一緒に大はしゃぎしてしまいました(*^^*) 〈バイオ科にやってきたESCO製のバイオクリーンベンチ〉 本日のブログは、この新しいクリーンベンチを一番乗りで使わせてもらっている2年生の細胞工学実習の様子をご紹介します。 2年生は、今週からHeLa細胞の培養を始めました。清潔なマスク、ヘアーキャップにラボグローブ(手袋)をしてクリーンベンチ内で無菌的に細胞を扱います。 HeLa細胞の基本的な培養方法についての昨年ブログはこちら 実習初日、新しいクリーンベンチを使う班をじゃんけん勝負で決めました。その結果、7班のリーダーが勝利しガッツポーズ!今期は7班が新しいクリーンベンチを使います♪〈「腕を置く場所があるので作業が楽ちん!」新しいクリーンベンチで無菌操作をするIさん〉〈培養ピペットで無菌操作を行う学生〉〈培地を調合する学生〉 細胞工学実習では、HeLa細胞の増殖曲線、毒性試験、細胞の凍結保存そしてHeLa細胞と赤血球の細胞融合などを学びます。今週は、HeLa細胞がどのくらいのスピ―ドで増殖するのかを調べるため、学生は毎日細胞数を計測しています。 〈培養2日目のHeLa(ヒーラ)細胞〉 はじめにHeLa細胞を100,000(1×10⁵)cells/mlに調製し、6穴マルチプレートで培養を開始しました。細胞は分裂して1個から2個、2個から4個と増えていきます。細胞がどれだけ増殖したかを調べるために24時間ごとに細胞をはがして血球計算盤※で数えます。3日間の培養でHeLa細胞はどのくらい増えたでしょうか。 〈倒立顕微鏡でHeLa細胞を観察する学生〉〈血球計算盤で細胞数をカウント〉〈血球計算盤上(大区画0.1㎜³オレンジ枠内)のHeLa細胞〉 〈細胞数をホワイトボードに班ごと書きだし、他班と比較します〉ある班のデータによると、1mlあたり10万(100,000cells/ml)だったHeLa細胞は翌日には12万、2日後には35万、そして3日後には約8倍の78.5万細胞まで増殖しました。この細胞数の推移を片対数グラフに表したのがこちらです。このグラフを細胞の増殖曲線といいます。 〈HeLa細胞の増殖曲線〉 横軸が培養時間、縦軸が細胞数です。翌日(24h後)から急に細胞が増えているのがわかります。この急激に増殖する時期を対数増殖期(log phase,ログフェーズ)といいます。この増殖のJカーブ、『あれ』と似ていると思いませんか?よく目にするCOVID-19の新規感染者数(=PCR陽性者数)が増加するカーブに似ています(^_^;)〈PCR陽性者数(新規感染者数)の推移 厚生労働省のHPより引用〉HeLa細胞の場合、対数増殖期に入ると細胞は急激に数を増やし4~5日で10~20倍まで増殖します。COVID-19の新規感染者数が細胞の増殖と同じように一気に対数増殖しないように、言うまでもありませんが感染防止対策が大切ですね。バイオ科でも手洗い、マスク、実験台の消毒と換気を徹底して実験をしていきます。来週のブログもどうぞお楽しみに♪ 血球計算盤: 培養細胞や微生物の細胞数をカウントするときに使います。HeLa細胞では、血球計算盤の大区画(0.1㎜³)の細胞数を数えた後、細胞数を10,000(10⁴)倍して1ml中の細胞数を算出します。バイオ科には、30セットのThoma型血球計算盤があり、動物細胞、植物細胞、微生物を扱う実習で細胞数の計測に使用しています。 バイオ科 Twitter 毎日更新中♪ こちらも宜しくお願いしま~す(*^ ^*) 東京テクニカルカレッジ バイオテクノロジー科 (@TTCbio) 文責:宮ノ下いずる

2021.04.09

バイオテクノロジー科

こんにちは、バイオ科の宮ノ下です。 突然ですが、壁のシミや写真に写る影が人の顔に見えてきた、そんな経験はありませんか? 私たちは、3つの点や図形が集まった形を見ると、人の顔に見えてしまうという脳の働きがあります。これは錯視の一種で、シミュラクラ現象というらしいです。 〈コンセントの穴〉〈ボルトで開けた穴〉これとちょっと似ているのですが、私たちバイオ科教員があるものを見ていると、バイオ分野の〇〇に見えてしまうという不思議な現象があります(笑)今日は、バイオ脳がもたらす一風変わったモノの見え方をいくつかご紹介します♪ バイオ科 錯視 その1)ペーズリー柄が… ペーズリー柄が、ミドリムシに見えてしまう現象〈ミドリムシ(ユーグレナ) 倍率100倍〉 ミドリムシは、鞭毛(べんもう)をもち元気に動き回る原生動物です。紡錘形(ぼうすいけい)をした0.1㎜ほどの小さな生物で、池や水田など淡水に生息してます。体が緑色をしているのは、葉緑体をもっているから。植物と同じように光合成をおこなっています。このミドリムシの運動性をもつ紡錘状のフォルムが、ペーズリー柄にそっくりなんです。バイオ科では、ミドリムシをクリーンルームにある梅酒瓶の中で飼育しています。〈梅酒瓶で培養中のミドリムシ〉バイオ科錯視 その2)二股に分かれたアルコールランプ(パイトーチ)の炎が…二股に分かれたパイトーチの炎が、寄生虫の一種「フタゴムシ」に見えてしまう現象〈フタゴムシのイラスト by宮ノ下〉イラストは1匹の蝶のように見えますが、2匹のフタゴムシが合体している姿を表したものです。フタゴムシは、コイやフナにつく寄生虫ですが、幼虫のときに出会った相手とイラストのようにくっついて生涯を送るという、なんともロマンチックな特性をもっています。パイトーチの二股に分かれた炎を見て、ウサギの耳を思い浮かべる人はいるかもしれませんが、ロマンチストのバイオ科教員が見ると、合体したフタゴムシを連想しちゃうのです。 バイオ科錯視 その3) アセロラドリンクが… アセロラドリンクが、動物細胞培養用の培地に見える現象〈動物細胞培養培地〉アセロラドリンクは薄い赤色をしていますが、動物細胞培養に適した培地も同じような色をしています。培地にはフェノールレッドという色素が入っていますが、この色素は溶液のpH(ピーエッチ)の違いで色を変える性質があります。一般的に、哺乳動物細胞はpH7.4に調整した培地で培養しますが、フェノールレッドはpH7.4で赤になるので、培地も赤色になります。バイオ科では、実習で動物細胞培養を頻繁に行うので、アセロラドリンクを見るたび、培地を思い浮かべてしまうのです。〈pHが異なる培地の色〉バイオ科錯視 その4)みかんのつぶつぶが….みかんのつぶつぶが、培養している接着細胞にみえる現象〈シャーレで培養したHeLa細胞〉 再び、細胞培養の話です。皮膚の細胞のように、シート状に広がって増殖していく細胞を接着細胞といいます。バイオ科では、動物細胞培養実習で接着細胞の1つ、ヒトの子宮頚部上皮がん細胞のHeLa細胞をよく使います。HeLa細胞をシャーレやフラスコで培養すると、細胞が容器の底に貼り付いて分裂増殖を繰り返していきます。増殖すると、写真のように1つ1つの細胞が、紡錘形になり敷石を敷いたように広がります。この増殖した細胞が、みかんのつぶつぶ構造とよく似ていると思いませんか?バイオ科錯視 その5夜空に輝く星々が….夜空に輝く星々が、細菌(バクテリア)のコロニーに見える現象。〈GFP遺伝子を組み込んだ大腸菌のコロニー(右写真)〉〈カラフルな栄養培地で培養した細菌のコロニー〉 細菌は髪の毛(0.1㎜)の100分の1ほどの大きさ(1μmほど)の微生物です。あまりに小さいので、顕微鏡を使わないと1つ1つの細菌を観察できません。ところが、細菌を培地で培養すると、分裂を繰り返して増殖し、翌日には肉眼で見えるほどの菌の集合体(なんと1菌体から100万以上の菌の塊)になります。この集合体を菌の集落(コロニー)といいます。コロニーが培地いっぱいに生えると、まるで夜空で輝く星々のように見えます。バイオ科教員は、培地の中に壮大な宇宙を感じているのです。ここまで、バイオ脳で見たときのモノの見え方をご紹介してきました。「バイオ科の人たちって変人ばっかり!」という声が聞こえてきそうです(^_^;)「いや、言われてみると、ペーズリー柄がミドリムシに見えてきた!」という人も案外いるかもしれませんね。もし、そう見えてきたなら、あなたも私たちと一緒でバイオロジストの仲間です!来週のバイオ科ブログもどうぞお楽しみに★バイオ科 Twitter 毎日更新中♪こちらも宜しくお願いしま~す(*^ ^*)東京テクニカルカレッジ バイオテクノロジー科 (@TTCbio) 文責:宮ノ下いずる

2021.04.08

バイオテクノロジー科

第33回TTCバイオカフェ(Zoom開催)のお知らせ。今回のTTCバイオカフェは、「国際植物の日:Fascination of Plants Day(FoPD)」イベントとして開催いたします。 テーマ:「人工光型植物工場と私」スピーカー:山口 夕先生(大阪府立大学大学院・准教授) 山口先生からのメッセージ: 「大阪府立大学は人工光型植物工場の研究拠点として活動しています。皆さんも植物工場産のレタスなどを食べられたことがあるかと思いますが、近年では天候不良や災害時においても安定した野菜生産が続けられることから需要が高まっています。しかし設備費や維持費がかかるため、なかなか黒字化が難しく、また栽培品目が少ない、露地栽培に比べて風味が弱いなど、解決すべき課題がまだまだ多いというのが現状です。実際に植物工場を動かすためには、設備や環境制御技術を開発する工学系の研究と、栽培技術を開発する農学系の研究の両方が必要です。今回は、現在行っている高品質アオジソ栽培への取組を紹介するとともに、ミクロな研究を主にしてきた私が、機械系の方々と一緒に植物工場での作物栽培にトライしながら感じてきたことを紹介したいと思います。 どうぞ気軽にご参加下さい。」 日時:2021年5月28日(金) 入室開始 17:35 開始時間 17:50 終了時間 19:20(これまでのTTCバイオカフェより開始時間が10分早いのでご注意ください。)参加費:無料 ご参加ご希望の方は、QRコードからお申込みください。 主催:特定非営利活動法人 くらしとバイオプラザ21共催:専門学校 東京テクニカルカレッジ(TTC)■山口 夕(やまぐち ゆうべ)先生のご紹介■ 大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科 応用生命科学専攻 准教授 (植物工場研究センター 副センター長) 博士(バイオサイエンス) 専門分野 植物生理学、分子生物学 ゲノム編集や遺伝子組換えなど、植物科学のコミュニケーション活動にも取り組んでいます。Fascination of Plants Dayをよろしくお願いいたします。これまでの「TTCバイオカフェ」は、ここをクリック。 ■特定非営利活動法人「くらしとバイオプラザ21」とは? 代表:大島美恵子(東北公益文科大学名誉教授) 副代表:正木春彦(東京大学名誉教授)  くらしとバイオプラザ21 は、「くらしとバイオ」の視点で、バイオテクノロジーに関する情報をわかりやすく提供し、対話の場創りをしています。茅場町を中心に全国各地でバイオカフェを330回以上開催。東京テクニカルカレッジ(TTC)は実験教室などに協力、同法人の佐々義子常務理事はTTCのカリキュラム検討委員として、連携して活動しております。 ◆2017年のTTCバイオカフェ風景◆COVID-19以前(2020年2月まで)のTTCバイオカフェはお茶を飲みながら行いました(校舎1階テラカフェ)。文責:大藤道衛第33回TTCバイオカフェポスター(PDFファイル)は、ここをクリックポスター作成:川辺伸司科長(Web動画クリエイター科)

2021.04.02

バイオテクノロジー科

こんにちは。バイオ科の宮ノ下です。いよいよ新年度が始まりました(*^^*)2021年度も週イチでバイオ科ブログをアップしていきますので、どうぞ宜しくお願いします♪さて、いきなりですが問題です。『エチブロ』とは何でしょうか? 「エチブロに15分間、漬けておいて」 「エチブロを素手で触ったら危ないじゃん!」 「そろそろ、エチブロ交換しようか」 「このエチブロ濃くない?」こんな風に使います。 業界ならではの用語や隠語がありますね。『エチブロ』も、バイオ分野でしか通じない専門用語の1つです。今回は、これを使えば「おっ、プロだな」と思ってもらえるバイオの業界用語をいくつか紹介します。 『エタ沈(えたちん)』  エタノール沈殿の略称。遺伝子工学実験では、細胞から抽出したDNAをエタノールやイソプロパノールで沈殿させますが、その操作を「エタ沈」といいます。〈植物の葉からDNAを抽出してエタ沈しているチューブ。糸がからまったように見えるものがDNA〉 『コンタミ』コンタミネーションの略称。培養物に異物、特に微生物が混入すること。「動物細胞を培養中に雑菌がコンタミしてしまった。」と使います。 『イーコリ』大腸菌のこと。大腸菌の学名 Escherichia coli を略してE. coli(イーコリ)と呼びます。 『エチブロ』エチジウムブロマイド(臭化エチジウム)の略。DNAを染色する時に使う試薬です。エチブロは、発がん性があり、直接素手で触れないように手袋を着用して取り扱う必要があります。遺伝子工学の実験では、DNAをアガロースゲルで電気泳動で分離した後、ゲルをエチブロに浸漬(しんせき)しDNAを染色します。その後、ゲルに紫外線を照射して、DNAのバンドを検出します。 〈ゲルをエチブロ溶液に浸した後、紫外線を照射して検出したDNAのバンド〉 『エチブロ』を知っているかと聞かれ、エチブロってどんな風呂だろう?と思ったあなた。エチブロは発がん性があるエチジウムブロマイドの溶液。入ったら死んでしまう危険なお風呂なのでご注意を! バイオ科 Twitter 毎日更新中♪こちらも宜しくお願いしま~す(*^^*)東京テクニカルカレッジ バイオテクノロジー科 (@TTCbio)文責:宮ノ下いずる
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