専門学校のココがすごい!

バイオテクノロジー科- 命と健康を守るバイオ技術者になる

2年制/専門士/職業実践専門課程

バイオ技術者になり、食品・薬品・医療業界で活躍する

わたしたちの健康や命を守る バイオ技術者になれる学科

2年間集中しておこなうさまざまな実験・実習・講義でバイオ技術者としての基盤となる技術と知識が身につきます。生物の持つ力を調べ、命を守る幅広い分野(食品・薬品・医療・医学など)で活躍できるバイオ技術者になる学科です。

バイオ技術者とは?

バイオテクノロジーは生物の能力を学び、そこから生み出された技術です。バイオ技術者はこの技術を使って、食品や医薬品などのさまざまなものづくりや、医療・検査・分析などをとおして、わたしたちヒトの命を守る仕事を担っています。

01 バイオ分野を基礎からしっかり学ぶ

当科では医薬・医療・食品・生活環境分野が重要と考えています。あらゆる分野で活躍できる技術者を目指します。

02 PCR、電気泳動で遺伝子分析を学ぶ

身につけた化学分析、生物分析技術を基に、遺伝子・医薬・食品分析技術を身につけ、PCR、電気泳動技術を活用して遺伝子分析を楽しく学びます。

03 リアルジョブプロジェクト(RJP)

コーヒーに続いて、何度もテイスティングを繰り返しつくったオリジナルブレンドティーの開発に取り組んでいます。

04 実験スキルがアップする環境

人数分の実験器具をそろえて、1200時間以上の実習時間を使い、経験豊富な先生が一人ひとりにしっかり、実験スキルを教えていきます。

バイオ技術を講義と実習でとことん学ぶ

バイオ分野を基礎から学ぶ

2年間で全員がバイオ分析技術(生物分析技術[微生物・動植物細胞・遺伝子取扱いなど]、化学分析技術)を修得できるカリキュラムとなっています。
さらに2年次の後半には、それまで学んだ技術をフルに活用する総合実験があります。

実習授業(授業の6割)

1200時間以上が実習です!人数分の実験器具を完備。
全員しっかりできるようになるまで繰り返します。

講義授業(授業の4割)

実習の原理・考え方を理解するための講義。
基礎から応用までしっかり学びます。

仕事に直結する多彩なバイオ総合実験

バイオ総合実験(卒業研究・インターンシップ)テーマ例

◎遺伝子・医薬・医療系
  • PCRによるTAS2R38(苦味受容体)遺伝子検出法の開発
  • ヒト遺伝情報とAlu配列のPCR解析
  • PCRを用いた食品や作物中のGM由来のDNA配列の検出
  • 自家製電気泳動装置の作製とDNA解析への応用
◎食品系:食品加工法開発、食品機能解析、アンチエイジング
  • 出汁、その他種々の食品加工に及ぼす水硬度の影響について
  • 乳酸菌発酵生産物の抗ストレス効果について
  • 低カロリーのカステラの開発 -適した材料と配合の検討-
◎生活系:生活関連用品機能、開発
  • 使用する油脂の違いによる石鹸の性質の変化について -油脂の脂肪酸組成の影響-
  • 髪ダメージ回復法の研究 -食品素材を利用したトリートメントの検討-

バイオ技術を活かしたプロジェクト

リアルジョブプロジェクト

仕事は一人ではできません。さまざまな専門家が協力して成果を上げていくものです。専門の知識技術を学ぶだけではなく、他の分野の人とコミュニケーションをとりながら、目標を達成していく。この経験を学校にいるうちに得て、社会で活躍する力をより高めていこうというのがこのリアルジョブプロジェクト(RJP)授業です。
当科では、1Fテラカフェの利用促進、バイオテクノロジー科、バイオ分野を広く知ってもらうことを目標に皆で活動しています。

①テラカフェメニュー開発

●オリジナルブレンドコーヒー(ホット用)をUCCフーヅ㈱との連携で開発

現在はアイスコーヒーの開発検討中。もうじき完成予定!!また、オリジナルブレンド紅茶も㈱リーフルと協同で開発提供しています。その他クッキーやスコーンなどの食品の検討もおこなっています。

②イベント企画、広報企画

●小中学生やご近所の方を対象にした理科実験教室を企画、年2回ほど実施しています

2019年3月28日 バスボム、紙の顕微鏡(米Foldscope社と提携)
2019年7月24日 ビー玉万華鏡、ぶくぶくカラフル水中火山、アルギン酸ビーズ

③店舗デザイン

●緑化(環境テクノロジー科と共同)1Fエントランス、6Fテラス花壇等の整備
●カフェに潤いを持たせることを目標に、緑化や植物などの展示標本づくりを検討

現在はハーバリウムの作製法、花の加工法を検討中。インテリア科とのコラボレーションも予定しています。

学校と企業(UCCコーヒープロフェッショナル株式会社)との連携で開発したオリジナルブレンドコーヒーをテイスティング中

米Foldscope社と提携し、学生による理科実験教室を開催。紙の顕微鏡づくりを体験
紙の顕微鏡
Foldscope Instruments,Inc.

就職は食品、薬品、医療、医学、進路は大学編入と幅広く

2年間でおこなう実習は、1200時間以上です。この時間を使って身につけた技術と知識を求めて、食品・薬品・医療・医学の分野をはじめとするさまざまな業界からの求人があります。
また、メーカーや大学院の研究室で活躍する人や大学へ編入する人もおり、年々進路の幅が広がっています。

就職実績(抜粋)

医薬・医療・化学系
  • 帝人ファーマ㈱
  • ㈱ジェイティクリエイティブサービス
  • 協和キリン㈱
  • ㈱昭和メディカルサイエンス
  • ニプロファーマ㈱
  • 生化学工業㈱
  • ほか
食品系
  • ㈱明治
  • 森永乳業㈱
  • 名糖産業㈱
  • 合同酒精㈱
  • キリンビバレッジ㈱
  • ㈱シャトレーゼ
  • ほか
植物・環境系
  • 三友プラントサービス㈱
  • 相田化学工業㈱
  • 帝人エコ・サイエンス㈱
  • ㈱太平洋コンサルタント
  • ㈱シー・アイ・シー
  • ほか
バイオ研究支援系
  • バイオ・ラッドラボラトリーズ㈱
  • ㈱高長
  • タイテック㈱
  • 広島和光㈱
  • アトー㈱
  • ナカライテスク㈱
  • ほか
公的研究機関
  • 国立研究開発法人理化学研究所
  • 埼玉医科大学 総合医療センター
  • 慶応義塾大学医学部
  • 国立精神神経センター
  • 東京大学大学院医学系研究科疾患生命工業センター
  • バイオ産業情報化コーソシアム
  • ほか
大学編入実績
  • 東京農業大学
  • 神奈川大学
  • 麻布大学
  • 信州大学
  • 東京電機大学大学院
  • ほか

バイオテクノロジー科教員よりメッセージ

松井 奈美子 科長

松井 奈美子 科長

担当分野:
酵素・生化学・微生物関連

バイオに関する技術力や学問を身につけるためには、最後まで諦めずに物事に取り組むことが重要となってきます。最後まで諦めずに実験をする。最後まで諦めずにレポートをつくる。最後まで諦めずに希望の企業の内定を勝ち取る。本学園に入って、最後までやり抜く楽しさを知ってもらいたいです。

大江 宏明

大江 宏明 先生

担当分野:
食品・分離精製・科学関連

これまで医療器や医薬品・食品の生産技術、安全性評価、細胞の分離や微生物の培養など、いろいろ経験しました。どんなことでもやってみると、必ず面白いところがあり、それを見つけて努力を続けると将来必ず役に立ちます。まず自分の興味のあることをやってみる。それを切っかけとしてさまざまなことに挑戦して経験を積んでおこなってほしいですね。

大藤 道衛

大藤 道衛 先生

担当分野:
遺伝子関連

DNA分析の実習を担当しています。バクテリアやヒトのDNAという10 億分の1グラム(ナノグラム)以下の微量な物質を扱うため、マイクロピペット操作や他の物質の混入(コンタミ)を防ぐ手法を身につけます。実験は、無菌環境で細かい作業を段取りよくおこなうことが大切です。この分野は、細胞よりも小さい目に見えない分子の世界を、自分の眼で見えるようにできる楽しさがあります。ナノの世界にチャレンジしましょう。

    • 8:50

      朝当番が前日に洗っておいた器具を片づけ、今日の実験の準備をお手伝い。

      下矢印
    • 9:20授業スタート!

      今日の実習の目的・内容・方法の説明を受けます。ポイントや注意点を授業シートでしっかりチェック!ここが大切です!!

      下矢印
    • 10:00~16:00

      • ① 必要な薬品・器具を用意
      • ②溶液をチェック!
      • ③クリーンルームで作業!
      • ④顕微鏡観察で細胞チェック!
      一人ひとりが実験できる!豊富な「実験器具」
      下矢印
    • 16:10~

      実験結果をふまえて、グループディスカッション。パソコンでデータ処理やまとめ作業も必要です。

      下矢印
    • 授業終了後は、実験室全体を掃除します。掃除終了までが実験だという意識を忘れずに!!

  • 四十澤 康太郎

    バイオテクノロジー科2年 四十澤 康太郎さん(千葉県立野田中央高等学校出身 大手食品会社 M社 内定)

    高校生の時にチョコレートの結晶について学ぶことがあり化学に興味をもちました。バイオテクノロジー科が珍しく、実習量が多いことにやりがいを感じ当校への進学を決めました。実験やレポートが多く、毎日が充実しています。授業で面白いのは、この分野を学ばなければ触ることができない実験機器や試薬を使って実験できること。将来はチーズづくりにチャレンジしたいと思っています。

    わたしの一週間

    1時限 9:20~10:50 免疫学1 細胞工学実験2 栄養生理学 応用バイオ化学実験4 RJP
    2時限 11:00~12:30 免疫学1 細胞工学実験2 栄養生理学 応用バイオ化学実験4 RJP
    3時限 13:30~15:00 分離精製技術1 細胞工学実験2 細胞工学技術 応用バイオ化学実験4 RJP
    4時限 15:10~16:40 分離精製技術1 細胞工学実験2 細胞工学技術 応用バイオ化学実験4 RJP
  • 合同酒精株式会社 酵素医薬品研究所勤務
    2015年卒業 山口 美来さん(埼玉県立越谷技術高等学校出身)

    先生方が熱心に指導してくれます

     もともと食品業界に身を置きたいという漠然とした希望があり、高校卒業後にどのような学校に進学するべきかを調べているときにバイオ技術という言葉を知り、興味を持つようになりました。進学先を東京テクニカルカレッジに決めたのは、オープンキャンパスに行った際、先生方と先輩方が親切だったこと、そして、実験器具が他校よりも豊富に揃っていたためです。

     バイオテクノロジー科の魅力は、自分のやる気次第で、授業だけにはとどまらない活動や学びができる点です。先生方も熱心に指導してくださるため、入学当初はプレート培地に植菌することが苦手だった私も、授業を通じて難なくできるようになりました。

    学んだことは就職にも活かせます

     私は動物や培養、遺伝子等の実験に魅力を感じており、合同酒精株式会社を志望したのも会社の業務内容とマッチし、食にも間接的に携われると思ったからです。

     現在は主力製品ラクターゼのコストダウンのための研究に携わっており、主に菌の育種や培養、分析をおこなっています。その研究で私が取得した活性の高い株が実際の製造に使われ、大きなコストダウンを実現できたときは、今まででいちばんの醍醐味を感じました。

     東京テクニカルカレッジの授業ではさまざまな分野の実験ができるので、きちんと考えて理解し、自分のものにできたら、就職してからも存分に活かせると思います。実験や研究に何かしらのカタチで関わりたいと志す人なら、この学校で学んで間違いはないと思います!


    株式会社JTクリエイティブサービス勤務
    2015年卒業 内野 彩香さん(埼玉県立越谷東高等学校出身)

    白衣に憧れ、顕微鏡に未来を見た幼い頃

     もともと、“白衣を着て仕事がしたい”という漠然とした夢と憧れがありました。幼い頃、母に顕微鏡を買ってもらい、植物の葉や紙の断面などを観察するのが楽しいと感じたのも、今の仕事を志したきっかけです。

     学校選びの際は、何校ものオープンキャンパスに参加し、実際に自分の目で見て確かめました。東京テクニカルカレッジは、器具や機材がとても豊富で、実験道具が一人に一個使える点をメリットと感じました。また、先生方がとても親身に対応してくださったことや、体験させていただいた授業がとても面白かったことも印象に残っています。ここなら深い学びができると思い、入学を決めました。

     バイオテクノロジーと一口に言ってもいろんな分野があるのですが、学校での授業や卒業研究などでさまざまな物質の分析をしていたときに、分析装置の基礎を先生から教えていただいたのがきっかけで、それを活かす仕事は何かと考え、現在の会社にお世話になりました。

     主に化学系の分析業務を手がけていて、私はたばこの煙の成分分析を担当しています。正確にスピーディーにデータを提供するのが仕事です。何度も試行錯誤を繰り返しながら実験方法を考えて、良い結果が出たときはとてもうれしいです。


    貴重な体験を糧に、さらなる高みを目指したい

     先日、長らく取り組んでいた分析法改善が採用になり、分析効率アップに貢献できました。その成果を委託元の会社の皆様も大勢いらっしゃる中でプレゼンテーションをする機会をいただき、緊張もしましたが、とても良い経験になりました。今後も色々な業務に携わって努力を重ねていきたいです。


  • 生化学工業㈱/帝人ファーマ㈱/協和キリン㈱/ニプロファーマ㈱/ちふれホールディングス㈱/㈱タムラ製作所/㈱フコク/㈱メディクローム/㈱日本バイオテスト研究所/㈱明治/森永乳業㈱/名糖産業㈱/江崎グリコ㈱/㈱シャトレーゼ/㈱伊藤園/合同酒精㈱/㈱ボゾリサーチセンター/㈱ケー・エー・シー/日本ステリ㈱/㈱ジェイティクリエイティブサービス/㈱環境研究センター/三友プラントサービス㈱/㈱高長/ナカライテスク㈱/日油㈱/大和サービス㈱/(一財)材料科学技術振興財団/東京大学医学部/東京大学医科学研究所/慶應義塾大学医学部/埼玉医科大学 など

  • 中級バイオ技術者認定/上級バイオ技術者認定/毒物劇物取扱責任者/危険物取扱者乙種第4類/有機溶剤作業主任者/特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者/環境社会検定試験(eco検定)/食品衛生責任者/情報検定(J検)2級・3級/ビジネス能力検定(B検)ジョブパス3級/Microsoft Office Specialist(Excel, Word) など

バイオテクノロジー科のブログ

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2023.03.24

バイオテクノロジー科

桜が咲き誇り晴天に恵まれた2023年3月22日、専門学校 東京テクニカルカレッジの卒業式が杉並公会堂で厳かに開催されました。今年度の卒業生(2年課程)は在学中の出席率がよく、バイオ科でも約7割の学生が皆勤賞もしくは精励賞を受賞しました。卒業という人生の節目をみんなと迎えられ本当に嬉しいです。とても心に残る式典になりました。式典後、卒業生は東中野のキャンパスに戻るのですが、バイオ科の卒業生は、思い出の実習室に集合し、松井科長から一人一人卒業証書を受け取りました。その後、エントランスに移動し、マスクをはずしてみんなで撮影会を楽しみました。マスク越しの顔しか見慣れていないので、お互い照れながらの写真撮影になりました。 (顔出しの許可を撮った学生の写真のみ掲載しています) そして、また実習室に戻り撮影会は続きました(笑)。卒業生から、サプライズ動画と花束のプレゼントを頂きました。最後にこれから大学へ編入したり社会人になる卒業生へ、バイオ科教員からエールをおくります。 〈これからのあなたを作る5つの大切なモノ〉 1. 食べ物があなたをつくります。  食事を楽しむこと。おいしく食べよう。 2. 感情があなたをつくります。 うれしいときには喜び、悲しいときには悲しむ。 でも、いつも笑顔は絶やさないこと。 3. 経験があなたをつくります。 なんでもやってみる。経験は無駄にはならない。 仕事でもなんでもやれることは山ほどある。これを楽しんでやること。 4.お金があなたをつくります。 お金があればいろいろな経験ができる。 だからお金を稼ごう。でも、お金そのものが目的ではない。 5.つながりがあなたをつくります。 人や動物、さまざまなモノとのつながりがあなたを作る。 今あなたが卒業したこの学校とのつながりを持ち続けること。 卒業おめでとう! 私たち教職員は、これからもみなさんのことを応援し続けます。 嬉しいとき、困ったとき、落ち込んだとき、 いつでもバイオテクノロジー科に連絡をください。 私たちはいつでも君たちの見方です。末永く、どうぞ宜しくお願いします。 バイオ科 教職員 一同
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2023.03.17

バイオテクノロジー科

『高校で簡易的なDNA抽出実験を教えているのですが、その後の展開がわかりません。どのように実験を発展していけばいいのでしょうか?』ブロッコリーの花芽を材料に中性洗剤や塩、消毒用エタノールなど台所にあるものを使って、簡単にDNAを取り出すことができます。実験の手軽さから、生物の授業で取り入れている高校も多いのではないでしょうか。DNAを含む溶液にエタノールを加えると、DNAが析出し白い糸状の物質として肉眼で観察できるようになる瞬間は、生徒の心をつかむのには十分。とても魅力的な実験です。 今回は、高校の先生から、DNAを抽出し観察する実験の続きとして、応用実験を提案してほしいとご相談を受けました。 高校の授業でも取り入れられる難易度、時間配分、予算で、確実に結果がでる実験にするには....試行錯誤すること1週間。台所にあるものを使ってブロッコリーから抽出したDNAからPCRやアガロースゲル電気泳動につながる実験マニュアルを作成しました!このノウハウを高校の先生に技術として身につけて頂ければと、先生向けセミナーを開催しました。大変だったのは、DNAの純度をあげることです。洗剤、塩、エタノールで抽出しただけのDNAは夾雑物が多く、PCRのテンプレートに用いると増幅断片がえられませんでした。ところが、たった1回フェノールクロロホルム処理を加えることで、DNAの純度があがり、PCRのテンプレートとして使えることがわかりました。他にも、難易度、予算、安全性などに配慮した高校の現場で活用できる実験をいくつかご提案させて頂きました。高校の先生方からの感想では「簡易的に抽出したDNAからこんな応用ができるとは驚いた。」 「高校でもできるような内容に落とし込んでいただきありがたい。」 と感謝の言葉を頂きました。 TTCバイオテクノロジー科は、技術力に自信があります。これまでの経験の蓄積から、バイオ実験をコーディネートするノウハウがたくさんありますので、もし、高校の実験授業でお困りのことがありましたら、ぜひご相談ください。お力になれるかもしれません。★★学修成果展示会のお知らせ★★バイオテクノロジー科の卒業研究やプレ卒研、RJP活動内容を学修成果展示会でご覧いただけます。〈日時〉 2023年3月8日~3月31日     10:00~17:00(16:30まで入場) 自由にご覧いただけます〈場所〉 東京テクニカルカレッジ B1F テラホール 他にも建築科の模型、インテリア科の模型と家具、Web動画クリエイター科の制作ビデオなど素晴らしい学生の作品がずらりと並んでいます。見応え十分!お待ちしております。オープンキャンパスのお問合せはこちら東京テクニカルカレッジ バイオテクノロジー科講師紹介はこちらバイオ科ブログのバックナンバーはこちらバイオ科 公式Twitter 毎日更新中♪バイオテクノロジー科 公式 (@TTCbio)バイオ科の学生Twitterは毎週金曜日更新(6~12月)☆RJP学生 広報部Twitter(@BioRJP)文責: 宮ノ下いずる
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2023.03.03

バイオテクノロジー科

TTCバイオテクノロジー科はコース選択がありません。全員が、入学から約1年半かけて、食品分析、微生物、遺伝子工学、植物培養、動物細胞培養などさまざまなバイオ分野を学び、幅広い知識と技術を身につけていきます。2年生の4、5期は学びの集大成。実験技術を応用する力を養うために卒業研究を実施しています。例年、2~3人のグループに分かれ、これまで学んできた中から深掘りしたい分野を選び、研究テーマを考えます。そして担当教員にアドバイスをもらいながら学生が実験計画を立て、3ヶ月間試行錯誤しながら実験に没頭します。最後は、卒業研究発表会で研究内容と成果を発表し、詳細は卒業論文にまとめあげます。2022年度の卒業研究は、9グループに分かれておこなわれました。深掘りしたい分野はグループごとにさまざま。今回は、食品の分析や加工、微生物の突然変異育種、遺伝子検出、植物の細胞・組織培養、動物細胞の融合や毒性試験などに取り組みました。1班は、エナジードリンクに含まれる、カフェイン、アミノ酸、糖、ビタミンの定性・定量分析をおこないました。オリジナルエナジードリンクを作るなら、どのような成分組成がいいのか検討してくれました。 2班は、糖質を抑えたグミの開発にチャレンジしました。たくさんグミを作ってレオメーターで切断強度や咀嚼力の測定をした後、クラスメイトに官能検査を実施。ゲル化剤や甘味料の種類や濃度を検討した結果、市販グミより糖質50%、カロリー30%カットした美味しいグミを作ることに成功しました! 3班は、市販の米麹からコウジカビを単離し、紫外線や熱処理を施し変異を誘導しました。その結果、変異を行う前のコウジカビよりセルラーゼ活性が高い突然変異株を得ることができました。熱、発酵、精製などの過程で食品中のDNAはどんどん分解がすすんでいきます。4班は、大豆を焼く、煮る、蒸す、発酵するとDNAがどのくらい分解するのか調べました。いろいろな条件で調理した大豆からDNAを抽出し、PCRで100bpと800bpのDNAの断片を増幅しました。どんな調理法でも100bp程度の遺伝子は検出できることがわかりました。5班は市販のメロンの種子を無菌播種し芽生えまで育てました。得られた無菌メロンの子葉を酵素反応処理をして、プロトプラストを調整し、カルス誘導培地で培養!細胞壁が合成し、4日後には分裂細胞が観察できました! 6班は、ニンジンの形成層にAgrobacterium rhizogenesを感染させて毛状根の誘導を試みました。これがうまくできたら、同じ根菜類である高級な薬用ニンジンに応用し、有用成分の大量培養を目指したいと夢が膨らみます。 7班は、PEGを用いた細胞融合の効率をあげるために条件を検討しました。PEGの分子量、細胞数、融合手順などを検討し、赤血球とHeLa細胞の融合に最適な条件を見つけてくれました。 8班は、HeLa細胞に様々な薬品を処理し、毒性を示すかどうかMTTアッセイで確認しました。尿素やぺニシリンは高濃度でもHeLa細胞への毒性は低いようですね。 抗原からの刺激を受け抗体を産出するB細胞。9班は、B細胞の表面分子をフローサイトメトリーで解析しました。発表後は、1年生や教員からたくさんの質問がでました。2年生はひるむことなく堂々と1つ1つの質問に丁寧に答えてくれました。やらされているのではなく、自ら責任感をもって卒研に取り組んだことが、プレゼンテーションや質疑応答からよくわかりました。2年間でここまで成長するとは。誇らしい気持ちでいっぱいです。この3ヶ月、実験が終わるまで遅くまで残って取り組んだり、継代が必要で冬休みに登校した学生がたくさんいました。学生時代に何かにのめり込んで、やり抜いた経験は財産になるはずです。バイオの知識と高い技術力そして『自信』を身につけたみなさんなら、鬼に金棒!卒業後にバイオ業界で活躍されることを期待しています。卒業研究の内容は学修成果展示会でご覧いただけます。〈日時〉 2023年3月8日~3月31日     10:00~17:00(16:30まで入場) 自由にご覧いただけます〈場所〉 東京テクニカルカレッジ B1F テラホール バイオテクノロジー科は卒業研究、プレ卒研、RJP活動の報告をしています。他にも建築科の模型、インテリア科の模型と家具、Web動画クリエイター科の制作ビデオなど素晴らしい学生の作品がずらりと並んでいます。ぜひ見に来てください。★バイオ科 卒業研究ブログ バックナンバー★・1本3300円のバラ!(2020)・早口で3回言えたらすごい! ジアリルジスルフィド&ベータクリプトキサンチン(2020)・毛だらけの葉(2020)・自作しちゃいました!電気泳動装置(2020)・プレ卒研って何だろう?・焼き芋の香りがするワインができた!(2021)・捨てるのはもったいない!胡蝶蘭 再生への道(2021)・加工食品から大豆由来のDNA検出 ~納豆からは検知でき醤油からは難しい~(2021)・2021年度 バイオテクノロジー科 卒業研究発表会オープンキャンパスのお問合せはこちら東京テクニカルカレッジ バイオテクノロジー科講師紹介はこちらバイオ科ブログのバックナンバーはこちらバイオ科 公式Twitter 毎日更新中♪バイオテクノロジー科 公式 (@TTCbio) バイオ科の学生Twitterは毎週金曜日更新☆ RJP学生 広報部Twitter(@BioRJP) 文責: 宮ノ下いずる
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2023.02.17

バイオテクノロジー科

先日、都内の高校へお邪魔して、高校1年の生徒さんに食品からDNAを取り出す実験を体験していただきました。本日のブログではその時の様子をご紹介いたします。 訪問したのは、東京都立 農芸高等学校。創立120年を迎える歴史ある高校です。校舎に入ると、まず驚いたのが廊下の広さ!6人並んで歩けるほど広いのです。続いて驚いたのが、各階に加工や調理、分析など分野ごとにたくさんの実習室があることです。実学教育の環境が整った学校であることが一目でわかりました。この学校で学べる生徒さんが羨ましい...化学実験室に向かう途中、多くの生徒さんとすれ違いました。嬉しいことに、生徒さんの方から、元気にあいさつをしてくれました。初対面の生徒さんたちとの授業にドキドキしていましたが、明るいあいさつをいただいたおかげで、温かい気持ちになり緊張も和らぎました。よーし!今日はみんなで実験を楽しむぞ(*^^*) 広くて清潔な化学実験室。今回は、農芸高校の1年生の生物の授業2コマを頂き、DNAの実験授業をおこないました。授業時間は90分間です。簡単な自己紹介をしてから、20分ほどDNAの基本構造や遺伝子組換え技術についてお話した後、いよいよDNA抽出実験スタートです。生徒さんの人数も多いことから、農芸高校の先生方にもサポート頂きました。また、本校の広報Nさんにも助っ人をお願いしました。 実験は2~3名の班ごとおこないました。DNAを取り出す溶液を作る人、ブロッコリーやレバーをすりつぶす人、みんなで役割分担をして協力しながらすすめました。実習に慣れている生徒さんたちはさすがですね。段取りよくスムーズに実験がすすみます。作業が速いだけでなく、時折、笑い声が聞こえてきたので、みなさん実験を楽しんでいるようです。仲間と協力して何かを成し遂げることは、本当に楽しいですよね。ブロッコリーやレバーをすりつぶしたら、そこにDNAを抽出する溶液を加えてまぜます。3分間放置したら、茶こしでこして、食品の残渣(ざんさ)を取り除きました。濾した溶液(粗DNA溶液)はファルコンチューブに移します。まだ、この段階ではDNAは見えません。これにエタノールを加えていきます。この時の、エタノールの入れ方が難しい。粗DNA溶液とエタノールが混ざり合わないように、エタノールをピペットを使ってファルコンチューブの壁に沿わせながらそ~っと入れていきます。「エタノールを入れ終わりましたか?では、茶こしで濾(こ)した溶液とエタノールの境界をよく観察してください。もやもやとした糸状の白い物質がエタノール側にあらわれてきます。これがDNAです!」どの班も、しっかりDNAを観察することができました。実験は大成功!でも、これで終わりではありません。実験が終わったら、まとめの小テストで今回の実験のおさらいをしました。 DNAを抽出するために加えた中性洗剤の働きは何か?DNAを析出(濃縮)するために加えた試薬は何か?器具の名称や実験で使用した試薬の働きなどを確認する問題を全部で10問解いてもらいました。実験技術者になるには、技術だけでなく、知識を身につけることも大切です。 今回の実験は、台所にある材料を使い、とても簡易的な方法でDNAを抽出しました。もし、もっと本格的なDNA実験にチャレンジしてみたいと思いましたら、ぜひTTCバイオテクノロジー科のオープンキャンパスにいらしてください。お待ちしています! 今回の出張授業は、農芸高校の河野先生(生物担当)からご提案頂き実現した企画です。高校生にバイオ分野の実験の進め方や楽しさをお伝えする機会を頂き本当に感謝しております。河野先生をはじめ、農芸高校の先生方ありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。オープンキャンパスのお問合せはこちら東京テクニカルカレッジ バイオテクノロジー科講師紹介はこちらバイオ科ブログのバックナンバーはこちらバイオ科 公式Twitter 毎日更新中♪バイオテクノロジー科 公式 (@TTCbio)バイオ科の学生Twitterは毎週金曜日更新☆RJP学生 広報部Twitter(@BioRJP)文責: 宮ノ下いずる
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