2025 フレッシュマン研修
入学したばかりの新入生に、校長先生から宿題が出されました。それは、「東京テクニカルカレッジで何を手に入れたいのかを具体的にすること」。
今回のフレッシュマン研修では、自分の強みや弱みを知り、これからの学生生活で“なりたい自分”に近づくためには何が必要なのかを、みんなで考えてもらいました。
研修は4月21日〜22日の2日間、代々木にある国立オリンピック記念青少年総合センターの会議室で行われました。今年は4月下旬の開催ということもあり、窓の外には美しい新緑が広がっていたのが印象的です。窓を大きく開けると、さわやかな初夏の風が吹きこみ、班ごとに活動に取り組む学生たちの表情もどこかいきいきして見えました。
バイオテクノロジー科では、グループワークとして『過去と未来を繋ぐ現在(いま)あなたは何に変わりますか?』をテーマに、これからの2年間の学びを通じて、どんな自分に成長したいのかを班で話し合い、そのイメージを絵にして模造紙に描き、発表してもらうことにしました。はじめは、お互い緊張していましたが、徐々に打ち解けて明るい表情に(*^^*)
昼食は、カフェテリアでいただきました。メインメニューは3種類から選べます。『チキンカツトマトクリームソース』『豚肉のみそ炒め丼』『ビーフを使用したハヤシライス』どれもおいしそう!
私は、留学生チームに合流して一緒にランチを楽しみました。スリランカから来た学生の中に、日本のカレーライスが好きだという学生がいます。スリランカはカレーの本場として知られていますが、味がマイルドで具だくさんの日本カレーも大好きだそうですよ。
2日目の午後はいよいよ発表会です。模造紙のイラストとプレゼンテーション力を評価し、総合点からグランプリを選びました。
1班のタイトルは『夢を喰らう鯨』です。
「鯨は大量のプランクトンを食べて大きくなります。私たちは、その鯨の成長を自分たちの成長になぞらえてこの絵を描きました。」
「プランクトンは、私たちがこれからバイオテクノロジー科で学ぶ知識や技術を表しています。それらを身につけて、社会に出たときに活躍できる、光り輝く鯨のような存在になりたいです。」
発表の中では、それぞれが将来の夢や、なぜバイオテクノロジー科に進学したのかといった熱い思いも語ってくれました。
2班のタイトルは『進化の可能性』です。模造紙2枚を使ってポケットモンスター(ポケモン)をモチーフにしたキャラクターの進化前と進化後の姿を描いてくれました。
「下の絵は『イーブイ』というポケモンのキャラクターです。他のキャラクターと違って、さまざまな方向に進化できるのが特徴です。そんなイーブイが、今の私たちの姿です。」
「バイオテクノロジー科で、医療・食品・分析化学など、さまざまなバイオ分野を学びながら、自分がなりたい姿に進化していきたいと考えました。」
上の模造紙には、ブラッキー、ブースターにシャワーズといった進化後のキャラクターが描かれています。どれも個性的で、それぞれが特技をもっています。
この2年間で、学生たちが、どのように進化し夢を実現していくのか——今からとても楽しみです。
3班のタイトルは『人生の樹』です。
おりがみが得意な学生が、班のみんなにさまざまな花の折り方をレクチャーしていました。チューリップ、バラ、アサガオ、ツバキ、サクラそしてフジの花!色とりどりの折り紙で、たくさんの花が咲きました。日本人学生が、留学生に折り方を教えている様子も印象的で、しっかりと文化交流もできていました(*^^*)。
1本の大きな樹に、さまざまな花が咲きました。樹の根元には、小さなつぼみが描かれています。
「この小さなつぼみが、今の私たちです。私たちはこれから、“人生の樹”をのぼっていきます。進む枝がそれぞれ違っても、自分の花を咲かせたいです。」
「バイオテクノロジー科で知識や技術を学び、将来の道——つまり選択肢をたくさん広げたいです。」と学生は語ってくれました。
目指す夢や進む道は違っても、努力を重ねていけば、きっと自分だけの花を咲かせることができる。そんな力強いメッセージが伝わってくる発表でした。
3班は、華やかで工夫を凝らしたイラストと、心を惹きつける素敵な物語で自分たちの思いを表現し、そのプレゼンテーション力が高く評価されました。
その結果、みごとグランプリを受賞!作品の完成度の高さだけでなく、チーム全員の気持ちが一つになった発表は、心に残るものでした。
4班のタイトルは『生物の可能性を活かしたい!』です。
絵の中心には、大きな地球を切り絵で表現しました。日本だけでなく、留学生の母国である同じ島国のスリランカも描かれていて、工夫が見られます。この地球には、「生命のゆりかご」としての意味と、バイオを学ぶために世界から日本に来て一緒に学ぶ仲間たちとのつながりを象徴する意味が込められています。
「私は、生物の中でも、植物に興味があります。高校時代に、最先端のバイオテクノロジーで誕生した“青いバラ”にとても魅力をもちました。遺伝子組換えは“人間のエゴ”だと批判されることもありますが、地球規模の問題を改善する可能性を秘めていて、私はその技術にワクワクしています。」
「私は、ヨーグルトが大好きです。ヨーグルトは、牛乳に乳酸菌を入れて培養するだけで、簡単につくることができるのに、とてもおいしく健康にいい食品です。私は微生物の働きにもっと詳しくなって、微生物の力を活かした仕事に就きたいと思っています。」
それぞれが興味のある“生物”について語りながら、バイオテクノロジー科でどんな学びを深めていきたいのかを、しっかり伝えてくれました。
今回のフレッシュマン研修では、新入生が『今の自分』に向き合い、どうしたら『将来の理想の自分』に近づけるかを真剣に考え、それを発表してくれました。ぜひ、この初心を忘れずにいてください。これからの2年間、講義や実習で忙しい日々が続きますが、夢の実現に向けて、一緒に学び、成長していきましょう♪
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