インフラエンジニアとは
インフラエンジニアは、サーバーやネットワークの設計や構築、運用保守を専門に行う仕事です。
「インフラ」とは生活を支える基盤のことで、交通機関や公共施設、電気・ガス・水道などの設備のことです。
IT分野でのインフラとは、私たちがインターネットを利用する際に必要なサーバーやネットワークのことを指します。
これらを専門に手がける技術者がインフラエンジニアです。
仕事内容は多岐にわたり、「サーバーエンジニア」や「ネットワークエンジニア」とよばれることもあります。
ネットワーク環境やクラウドを活用するビジネスが拡大する中で、今後もインフラエンジニアの需要は高まっていくでしょう。
Teachers’ Comment
インフラエンジニアの仕事内容
インフラエンジニアの仕事は、主に「設計」「構築」「運用・保守」3つにわかれます。
インターネットで何らかの障害が起きたり、ITサービスが停止したりすれば、私たちの生活に大きな影響を与えることになります。
普段私たちの目につく仕事ではありませんが、こうした問題が生じないよう、インフラエンジニアたちがIT社会を支えているのです。
それぞれ担当する業務内容によって以下のように呼ばれることもあります。
(1)サーバーエンジニア
サーバーの設計、構築、保守などサーバーに関する仕事を専門に行います。
メールサーバーやWebサーバー、ファイルサーバーなどの設計や保守のほか、実際にサーバー機器を扱う物理的な作業も行います。
(2)ネットワークエンジニア
ネットワーク環境をつくり、運用する仕事です。
運用後も、ネットワーク環境が安定しているか、トラブルがないかをチェックします。
(3)セキュリティエンジニア
情報セキュリティを専門に行う、近年注目を集めている仕事です。
サイバー攻撃やコンピュータウイルスなどの外部からの攻撃に備えたり、セキュリティ機器を導入して対策したりするのが主な業務です。
インフラエンジニアの勤務先
インフラエンジニアの活躍の場は、「SIer(エスアイヤー・システムインテグレータ)」と呼ばれるIT企業のほか、ネットワーク構築企業、レンタルサーバー会社などです。
インフラエンジニアになるには
インフラエンジニアの学校
インフラエンジニアになるには、まず専門学校や情報系の大学でネットワークの基礎や概念、ネットワーク製品に関する知識を学びます。
ネットワークやサーバー、クラウド技術について専門的に学べるところを選ぶと良いでしょう。
とくに専門学校では、実践的なカリキュラムが整えられており、現場で即役に立つ知識や技術を短期間で身につけられます。
インフラエンジニアのキャリアパス
卒業後は、ネットワーク構築企業、レンタルサーバー会社、エンジニア派遣会社・システム開発会社などに就職します。
システムの企画から構築・運用・サポートまで、システム関連全般を引き受ける「Sler」と呼ばれる企業も人気です。
同じインフラエンジニアであっても、企業によって業務内容はさまざまで、「クラウドエンジニア」「ネットワークエンジニア」「ITアーキテクト」などという名前で同様の仕事を担当する人もいます。
新卒の場合、はじめからインフラ全般に関わることはなく、まずは先輩から指導を受けながらサーバーやデータベースの運用や保守といった簡単な業務から担当し、少しずつ仕事を覚えていきます。
技術的に学ぶべきことが多いため、一人前になるまでには数年以上かかります。
経験を積むと実際に作業は行わず、全体の流れや進捗状況を調整する管理職としての役割を担うこともあります。
インフラエンジニア関連の資格
インフラエンジニアの関連資格としては、国家資格の「基本情報技術者」を取得している人が多いです。
またその上位資格である「応用情報技術者」も取得していると、さらにITの知識や技術を持っていると証明できるでしょう。