学生プロジェクト №2 レインボータワーをつくる! (RJP バイオ科4班)〔005〕
前回のブログではバイオ科3班のRJP活動をご紹介しました。今回はその第2弾。小学生向けの実験教室の教材開発をしている4班の活動を紹介します。
これまで、バイオ科はRJP活動で、理科実験教室を開催し、近隣の小学生を中心に実験の楽しさを伝えてきました。バイオ科 実験教室の例
しかし、今年はCOVID-19の影響で、対面での実験教室ができません。そこで4班は、インターネットを通して理科実験教室を行うことはできないか検討することにしました。「実験の様子をweb配信しようか。」「家庭にあるもので実験できるようにしよう。」みんなで、いろいろな実験案を出し合いました。
11案の中から「スライム」「水の層」「ペットボトルで作る顕微鏡」「アイス作り」 の4つにしぼり、家庭で楽しめる理科実験教材作りを始めています。今回は、「水の層」の実験を担当する1年生のTさんに密着取材しました。
まるでレインボータワーですね。これはどうやって作ったのですか?
濃度の異なる食塩液を5種類(NaCl 30,20,10,5, 0%溶液)作り、それぞれ絵具で色
をつけます。(写真は水に塩と絵具を入れてマグネチックスターラーで攪拌している様子)
塩は比重が大きいので、水より重い。塩の濃度が高いほうがより重く、沈みやすくなります。
そこで、30%の塩水の上に、20%の塩水、次に15%、10%とスポイトを使ってゆっくり重ねていくと、混ざりあわず層になって観察できます。
さらに絵具の色を変えると、さまざまなカラーバリエーションが楽しめます。
なるほど!塩濃度の濃度勾配を利用するのですね。でも、小学生に「濃度」や「比重」という言葉はちょっと難しいような気がします。
「濃度」の高低は、しょっぱさの違いで説明できないか。「比重」の大きさは、水より重いものと軽いものを実験で見せて伝えよう。「作り方」だけでなく「伝え方」も自ら試行錯誤で学んでいきます。親子で楽しめる理科実験教材の完成が待ち遠しいです。
来週のバイオ科ブログもどうぞお楽しみに★
◆本日のバイテク用語№3◆
マグネチックスターラー: 磁力の力で攪拌子(スターラーバー)を回転させて、液体を攪拌(かくはん)
する装置。 水に粉末の試薬を入れて溶かす時によく使用します。
文責: 宮ノ下いずる