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2022.08.05
バイオテクノロジー科
バイオ科先生の自由研究 ~走査型電子顕微鏡(SEM)によるコクゾウムシの構造観察~〔096〕
授業がなくても案外いろいろやることはあります。例えば、バイオ科の場合、実習室の掃除、夏休みの高校生向けイベントの開催、講習会への参加、学生が提出したレポートやノートのチェック、そして来期の実習や講義の準備などです。
先日、高校生向けの実験体験イベントの教材作りのため、コクゾウムシを実体顕微鏡で観察していると、バイオ科の大江先生が声をかけてくれました。
「これは、ゾウムシですね。電顕で観ると、複眼の様子などもはっきり見えますよ。」
えっ、電顕?使っていいんですか?
バイオ科の大江先生は走査型電子顕微鏡(SEM)操作のプロフェッショナル。わざわざ虫の観察のためにSEMを動かして頂けるとはありがたい。ご厚意に甘えて、観察をお願いすることにしました。
では、さっそく、大江先生と一緒に『SEMでコクゾウムシの体の構造観察』はじまりはじまり~。
バイオ科の機器分析室には走査型電子顕微鏡(SEM)があります。
大江先生は棚から工具箱を取り出しました。中には柄付き針、ピンセット、ねじなどの工具がいっぱい。
先生は、ピンセットでエタノール漬けしたコクゾウムシを1頭つかみ、金属の試料台へのせました。
「導電性のない試料は電顕で観察しにくいので、電気が通るようにコクゾウムシを金でコーティングします」と大江先生。
SEMは電子線を照射し、試料から反射する二次電子を検出して画像を作り観察します。試料を電子顕微鏡で観察するには試料表面の帯電を防ぐために試料の表面を金属でコーティングします。
コクゾウムシがのった試料台を円柱形の筒の中へ。これは、スパッタ装置といいます。この装置で、コクゾウムシの体の表面を金(Au)でコーティング(スパッタリング)します。
スイッチオン!スパッタ処理が始まると、内部が怪しげな紫色に光りだしました。この光の中を金粒子が飛んでいるようです。数十秒で処理を止め、スパッタ装置から試料を取り出すと….
あっ!コクゾウムシが黄金色に大変身。
いよいよ金蒸着したコクゾウムシを、SEMにセットして観察していきます。
まず、SEMの内部を真空にし、電子線を試料に当てて表面を観察していきます。
画像を見ながら、観察対象を移動したり、フォーカスを調整したり、倍率をあげたり…
大江先生の華麗なSEM操作は、お見事としか言いようがありません。
コクゾウムシって体表にこんなに細かい毛が生えているんですね!複眼も観察されました。複眼は6角形の個眼がたくさん集まっていました。こんな多くの眼を使ってモノを見ている昆虫は、頭の中でどうやって画像処理をしているのでしょうね。
昼休憩のため、職員室に戻ると建築科の先生方が集まって何やらワイワイ楽しんでます。
何をしているのでしょうか。
どうやら竹ひごで橋を作り、橋の強さを何㎏のペットボトルの重さに耐えるかで競い合っているようでした。高校生のイベントでは橋づくりを体験してもらうのですね!
今回のブログは、学生が夏休み中の教員の様子をご紹介しました。
東京テクニカルカレッジは、教員も楽しむことに貪欲です!
■お知らせ■
バイオ科ブログは、8月12日(金)、19日(金)にお盆休みを頂きます。
次回は8月26日に掲載致します。
宜しくお願い致します。
文責:宮ノ下いずる
2022.07.29
バイオテクノロジー科
2022年度 第2回 学生通信 『バイオ科の学生が投稿しているSNS紹介』(東京テクニカルカレッジ バイオテクノロジー科)〔G10 -095〕
私たちはTTCのバイオ科を多くの人に知ってもらうためにSNSによる広報活動をしています。主な活動は月1回の学生通信ブログと毎週更新するTwitter、instagram、Tiktokです。今回はそれぞれの活動の近況をご報告します。
【Twitter】
2021年6月からアカウントを開設したTwitterですが、1年でフォロワー数が194人に登りました。ご登録をしてくれたみなさん、ありがとうございます。今年度の目標はフォロワー数250人です。まだ、バイオ科学生Twitterを知らない方はぜひのぞいてみてください。
そして、Twitterの中で、今年度一番『いいね!』を獲得したツイートがこちら。
実験室の引き出しにあった年代物のエッペンドルフ製のマイクロピペットを紹介した記事です。なんと1978年製!壊れないので長く愛用しています。このツイートに95の『いいね!』を頂きました。ありがとうございました。
【Instagram】
Instagramもアカウント開設から1年ちょっとでフォロワー数が152人になりました。今後もInstagramでの投稿及び広報活動を続け、今年中にフォロワー数を200人にすることを目標にしています!
Instagramの中で一番注目された投稿がこちら↓
水草の種を塩素ガスで滅菌処理するための試薬の調合をしている様子の動画をお馴染みのピタゴラスイッチの曲でコミカルな雰囲気に仕上げた動画を投稿したものです。
過去最大の7100のリーチ数を獲得することができました。みなさんありがとうございます。
【TikTok】
今年の6月からTikTokを始めました。
現在まだ4本の投稿で止まっていますが、この中で1万900回再生され、309の『いいね!』を獲得した動画があります。
それは、爆鳴気(酸素と水素を一定の混合比で混ぜたガス)を充填した細い透明なチューブの中に火をつける実験の動画です。
今後もTikTokでの投稿及び広報活動を続け、今年中にフォロワー数を100人にすることを目標としています。
これからも、バイオ科の様子を発信していきますので、みなさんフォロー宜しくお願いします!
広報 2年T
2022.07.22
バイオテクノロジー科
「焦らず自分らしくを貫いて 高校からの夢である微生物を用いた物質生産を仕事に」2022年度 内定者インタビュー第2弾 (バイオテクノロジー科)〔094〕
本日のバイオテクノロジー科のブログは、2022年度の内定者インタビュー第2弾。食品、医薬品、化粧品の製造、開発を行っている会社から内定をもらった星さんの就職活動をご紹介します。
バイオテクノロジー科 2年 星さん
名糖産業 株式会社内定
杉戸農業高校 出身
星さんは、高校では生物生産学科で微生物の発酵などを学び、微生物がもつ可能性に惹かれました。もっと微生物について深く学びたいと、東京テクニカルカレッジ(TTC)のバイオテクノロジー科(バイオ科)に入学しました。
高校時代は、新入生向けに発行する学校生活を紹介した冊子づくりの編集委員として活動。「秋から冬にかけて、記事を依頼したり、取材したり、文章を校正したりとすごく忙しく大変なのですが、冊子が完成した時の達成感は忘れられない」と話していました。TTCのバイオ科の実習においても、緻密に実験計画を立ててから始めるところや、班員と協力して取り組む姿勢は、高校時代の編集委員で培った経験が役にたっているのでしょう。
就職活動は微生物の培養ができる企業を中心に会社説明会に参加。食品だけでなく医薬品、化粧品などを製造販売する名糖産業株式会社から内定を頂きました。いよいよ来春から高校時代からの夢だった微生物を用いた有用物質を生産する仕事につきます。
TTCバイオ科で好きな教科
微生物概論Ⅱ (担当:須田先生→講師紹介はこちら )
細胞工学実習(動物細胞)(担当:宮ノ下→講師紹介はこちら)
――――就職活動の流れ
会社説明会(4社) エントリー(2社) 採用試験(1社)
▼ 1年3月 就活スタート
▼ 1年3月 他社説明会
▼ 2年4月 他社会社説明会
▼ 2年5月 名糖産業 株式会社説明会
▼ 2年6月 SPI・1次.役員面接 内定
――――就活を通して大変だったことは何ですか?
周りが内定をとりはじめ、少し焦りもありました。就活では、他人と比較してしまい、落ち込むことが多かったのでメンタルコントロールが大変でした。
――――web面接と対面面接どちらが多かったですか?
面接は1社しか受けていませんが対面でおこないました。
――――web面接は受けていないのですね。
Web面接は受けていないのですが説明会はWebでした。雑音が入らないように、人のいない部屋を確保するのに苦労しました。
――――自己分析はどのように行いましたか?
人生の岐路に立った時、今まで自分はどのような選択をしてきたのかを振り返り、考え方の傾向を分析したり、これから何をしたいのか、何が好きなのかを考えるようにしました。
――――これをやっておいて良かったと思うことはありますか?
ウォーキングです。自宅近くに四季の花が楽しめる場所があるので、行き詰まった時にそこでリフレッシュしていました。やはり働き始めるとストレスが溜まると思うので趣味を作っておくといいと思います。スポーツ系だと体力や健康管理ができていることも面接でアピールできると思います。
――――ズバリ勝因はなんだと思いますか?
誠実に話すことです。 一次面接で少し緊張してしまったのですが、役員面接では緊張せず受け答えできたことと、具体的に経験した話をしたので、面接官に話の信憑性を持たせることができたことが大きいと思います。
――――これから就活が始まる後輩たちにアドバイスはありますか?
焦ってもいいことないのでゆっくり落ち着いて自分のすべきことを探していけば、自然と道はひらけると思います。
星さんが大切にしている言葉は『焦ることは何の役にも立たない。後悔はなおさら役に立たない。』です。焦らないで自分のペースを崩さないこと。そして、後悔しないように、いろんなことにチャレンジしてくださいね。これからも応援しています。
★内定者インタビューのバックナンバー★
2021年度 内定者インタビュー第1弾「就職が最終目的ではない。何のために働くのかを考えることが大切」
2021年度 内定者インタビュー第2弾『飾らない! ありのままの自分で勝負しよう』
2021年度 内定者インタビュー第3弾『就活は、めげない! 負けない! あきらめない!』
2021年度 内定者インタビュー第4弾『絶対この会社に入りたい! エントリー数を絞ると 志望意欲が高まる』
2022年度 内定者インタビュー第1弾『運も味方に!文系から理系へ転身 大手食品会社に内定』
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文責 宮ノ下いずる