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2023.03.24
バイオテクノロジー科
2022年度 専門学校 東京テクニカルカレッジ卒業式 (バイオテクノロジー科)〔118〕
桜が咲き誇り晴天に恵まれた2023年3月22日、専門学校 東京テクニカルカレッジの卒業式が杉並公会堂で厳かに開催されました。
今年度の卒業生(2年課程)は在学中の出席率がよく、バイオ科でも約7割の学生が皆勤賞もしくは精励賞を受賞しました。
卒業という人生の節目をみんなと迎えられ本当に嬉しいです。とても心に残る式典になりました。
式典後、卒業生は東中野のキャンパスに戻るのですが、バイオ科の卒業生は、思い出の実習室に集合し、松井科長から一人一人卒業証書を受け取りました。
その後、エントランスに移動し、マスクをはずしてみんなで撮影会を楽しみました。マスク越しの顔しか見慣れていないので、お互い照れながらの写真撮影になりました。
(顔出しの許可を撮った学生の写真のみ掲載しています)
そして、また実習室に戻り撮影会は続きました(笑)。
卒業生から、サプライズ動画と花束のプレゼントを頂きました。
最後にこれから大学へ編入したり社会人になる卒業生へ、バイオ科教員からエールをおくります。
〈これからのあなたを作る5つの大切なモノ〉
1. 食べ物があなたをつくります。
食事を楽しむこと。おいしく食べよう。
2. 感情があなたをつくります。
うれしいときには喜び、悲しいときには悲しむ。
でも、いつも笑顔は絶やさないこと。
3. 経験があなたをつくります。
なんでもやってみる。経験は無駄にはならない。
仕事でもなんでもやれることは山ほどある。これを楽しんでやること。
4.お金があなたをつくります。
お金があればいろいろな経験ができる。
だからお金を稼ごう。でも、お金そのものが目的ではない。
5.つながりがあなたをつくります。
人や動物、さまざまなモノとのつながりがあなたを作る。
今あなたが卒業したこの学校とのつながりを持ち続けること。
卒業おめでとう!
私たち教職員は、これからもみなさんのことを応援し続けます。
嬉しいとき、困ったとき、落ち込んだとき、
いつでもバイオテクノロジー科に連絡をください。
私たちはいつでも君たちの見方です。
末永く、どうぞ宜しくお願いします。
バイオ科 教職員 一同
2023.03.17
バイオテクノロジー科
ブロッコリーのDNA抽出から発展した授業をしたいのですが、どうすればいいですか?その案件お引き受けいたします! (バイオテクノロジー科)〔117〕
ブロッコリーの花芽を材料に中性洗剤や塩、消毒用エタノールなど台所にあるものを使って、簡単にDNAを取り出すことができます。実験の手軽さから、生物の授業で取り入れている高校も多いのではないでしょうか。
DNAを含む溶液にエタノールを加えると、DNAが析出し白い糸状の物質として肉眼で観察できるようになる瞬間は、生徒の心をつかむのには十分。とても魅力的な実験です。
今回は、高校の先生から、DNAを抽出し観察する実験の続きとして、応用実験を提案してほしいとご相談を受けました。
高校の授業でも取り入れられる難易度、時間配分、予算で、確実に結果がでる実験にするには....試行錯誤すること1週間。
台所にあるものを使ってブロッコリーから抽出したDNAからPCRやアガロースゲル電気泳動につながる実験マニュアルを作成しました!このノウハウを高校の先生に技術として身につけて頂ければと、先生向けセミナーを開催しました。
大変だったのは、DNAの純度をあげることです。洗剤、塩、エタノールで抽出しただけのDNAは夾雑物が多く、PCRのテンプレートに用いると増幅断片がえられませんでした。
ところが、たった1回フェノールクロロホルム処理を加えることで、DNAの純度があがり、PCRのテンプレートとして使えることがわかりました。
他にも、難易度、予算、安全性などに配慮した高校の現場で活用できる実験をいくつかご提案させて頂きました。高校の先生方からの感想では
「簡易的に抽出したDNAからこんな応用ができるとは驚いた。」
「高校でもできるような内容に落とし込んでいただきありがたい。」
と感謝の言葉を頂きました。
TTCバイオテクノロジー科は、技術力に自信があります。これまでの経験の蓄積から、バイオ実験をコーディネートするノウハウがたくさんありますので、もし、高校の実験授業でお困りのことがありましたら、ぜひご相談ください。お力になれるかもしれません。
★★学修成果展示会のお知らせ★★
バイオテクノロジー科の卒業研究やプレ卒研、RJP活動内容を学修成果展示会でご覧いただけます。
〈日時〉 2023年3月8日~3月31日
10:00~17:00(16:30まで入場) 自由にご覧いただけます
〈場所〉 東京テクニカルカレッジ B1F テラホール
他にも建築科の模型、インテリア科の模型と家具、Web動画クリエイター科の制作ビデオなど素晴らしい学生の作品がずらりと並んでいます。見応え十分!お待ちしております。
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文責: 宮ノ下いずる
2023.03.03
バイオテクノロジー科
2022年度 卒業研究発表会 こんな先輩になりたい!2年生が1年生に貫禄を見せる(バイオテクノロジー科)〔116〕
2年生の4、5期は学びの集大成。実験技術を応用する力を養うために卒業研究を実施しています。例年、2~3人のグループに分かれ、これまで学んできた中から深掘りしたい分野を選び、研究テーマを考えます。そして担当教員にアドバイスをもらいながら学生が実験計画を立て、3ヶ月間試行錯誤しながら実験に没頭します。最後は、卒業研究発表会で研究内容と成果を発表し、詳細は卒業論文にまとめあげます。
2022年度の卒業研究は、9グループに分かれておこなわれました。深掘りしたい分野はグループごとにさまざま。今回は、食品の分析や加工、微生物の突然変異育種、遺伝子検出、植物の細胞・組織培養、動物細胞の融合や毒性試験などに取り組みました。
1班は、エナジードリンクに含まれる、カフェイン、アミノ酸、糖、ビタミンの定性・定量分析をおこないました。オリジナルエナジードリンクを作るなら、どのような成分組成がいいのか検討してくれました。
2班は、糖質を抑えたグミの開発にチャレンジしました。たくさんグミを作ってレオメーターで切断強度や咀嚼力の測定をした後、クラスメイトに官能検査を実施。ゲル化剤や甘味料の種類や濃度を検討した結果、市販グミより糖質50%、カロリー30%カットした美味しいグミを作ることに成功しました!
3班は、市販の米麹からコウジカビを単離し、紫外線や熱処理を施し変異を誘導しました。その結果、変異を行う前のコウジカビよりセルラーゼ活性が高い突然変異株を得ることができました。
熱、発酵、精製などの過程で食品中のDNAはどんどん分解がすすんでいきます。4班は、大豆を焼く、煮る、蒸す、発酵するとDNAがどのくらい分解するのか調べました。いろいろな条件で調理した大豆からDNAを抽出し、PCRで100bpと800bpのDNAの断片を増幅しました。どんな調理法でも100bp程度の遺伝子は検出できることがわかりました。
5班は市販のメロンの種子を無菌播種し芽生えまで育てました。得られた無菌メロンの子葉を酵素反応処理をして、プロトプラストを調整し、カルス誘導培地で培養!細胞壁が合成し、4日後には分裂細胞が観察できました!
6班は、ニンジンの形成層にAgrobacterium rhizogenesを感染させて毛状根の誘導を試みました。これがうまくできたら、同じ根菜類である高級な薬用ニンジンに応用し、有用成分の大量培養を目指したいと夢が膨らみます。
7班は、PEGを用いた細胞融合の効率をあげるために条件を検討しました。PEGの分子量、細胞数、融合手順などを検討し、赤血球とHeLa細胞の融合に最適な条件を見つけてくれました。
8班は、HeLa細胞に様々な薬品を処理し、毒性を示すかどうかMTTアッセイで確認しました。尿素やぺニシリンは高濃度でもHeLa細胞への毒性は低いようですね。
抗原からの刺激を受け抗体を産出するB細胞。9班は、B細胞の表面分子をフローサイトメトリーで解析しました。
発表後は、1年生や教員からたくさんの質問がでました。2年生はひるむことなく堂々と1つ1つの質問に丁寧に答えてくれました。やらされているのではなく、自ら責任感をもって卒研に取り組んだことが、プレゼンテーションや質疑応答からよくわかりました。2年間でここまで成長するとは。誇らしい気持ちでいっぱいです。
この3ヶ月、実験が終わるまで遅くまで残って取り組んだり、継代が必要で冬休みに登校した学生がたくさんいました。学生時代に何かにのめり込んで、やり抜いた経験は財産になるはずです。バイオの知識と高い技術力そして『自信』を身につけたみなさんなら、鬼に金棒!卒業後にバイオ業界で活躍されることを期待しています。
卒業研究の内容は学修成果展示会でご覧いただけます。
〈日時〉 2023年3月8日~3月31日
10:00~17:00(16:30まで入場) 自由にご覧いただけます
〈場所〉 東京テクニカルカレッジ B1F テラホール
バイオテクノロジー科は卒業研究、プレ卒研、RJP活動の報告をしています。
他にも建築科の模型、インテリア科の模型と家具、Web動画クリエイター科の制作ビデオなど素晴らしい学生の作品がずらりと並んでいます。ぜひ見に来てください。
★バイオ科 卒業研究ブログ バックナンバー★
・1本3300円のバラ!(2020)
・早口で3回言えたらすごい! ジアリルジスルフィド&ベータクリプトキサンチン(2020)
・毛だらけの葉(2020)
・自作しちゃいました!電気泳動装置(2020)
・焼き芋の香りがするワインができた!(2021)
・捨てるのはもったいない!胡蝶蘭 再生への道(2021)
・加工食品から大豆由来のDNA検出 ~納豆からは検知でき醤油からは難しい~(2021)
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文責: 宮ノ下いずる